2024年9月20日

達吉 磯ゆき (阿佐ヶ谷)

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9月も下旬になろうというのに、まだまだ夏のような日和。つるつるっと蕎麦なんてどうだろうと思いつく。阿佐ヶ谷には、佳い蕎麦屋が多くあって、それぞれが個性的。酒が飲めない平日の昼なら、達吉で磯ゆきなんてどうだろう。

達吉も阿佐ヶ谷で人気の蕎麦屋の一つ。しばらくの休業後、復活してから始めてだから久しぶりだ。昼の営業時間も12時からに変更されて、個人的には伺いやすくなったのも嬉しい。というのも、開店後10分もすれば満席になる店。今日も12時7分で満席になった。

お願いしたのは、もちろん磯ゆき。磯雪そばとは、全卵を泡立てたものを冷たい蕎麦に絡め、もり汁で頂く蕎麦。江戸の頃からあったそうだが、今は出す店がほとんどないと話に聞く。初めて食べたときの、口にしたときの玉子のふわふわとした食感と香りは忘れられない。

見た目も淡く儚げで、艶っぽい。泡を纏ったまま蕎麦をもり汁につけると、少し泡が溶けていくのも、少し切ない。そこから一息に啜り上げると、ふわふわの泡と、細打ちの嫋やかな蕎麦、もり汁がバランス良くやって来て、玉子の香りが仄かに残る。どことなく漂う儚さにも、惹かれるのかもしれない。

夜ほどではないが、昼も蕎麦前があって、季節毎の愉しみもあり。今日も、ビールや冷酒を片手に楽しむ方が複数組み。ご無理をせず、長く続けてくれるよう願います。

【お店情報】
手打ち 達吉 阿佐谷北2-15-4 地図

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2024年9月19日

かみや 日替わり定食 (荻窪)

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昨晩は会社のチームの祝い事で良い焼肉を食べたものだから、今日は打って変わって魚の気分。荻窪のかみやで、煮魚なんてあるといいなぁと思ってやって来たが、店前の日替わりを知らせる黒板には、ぶり刺身と、新さんまの塩焼き。

さんまも今年は魚屋などで比較的見かけるが、ここ数年、さんまの塩焼きは食べてない。これも何かの縁。久しぶりに食べようかなぁという気持ちが湧いてくる。

テーブルに腰かけて、お茶を運んでくれたタイミングで注文すると、回転の速い店、料理は程なく届く。新さんまを中心に、厚揚げ煮にマカロニサラダ、ご飯に味噌汁、香の物で一揃え。

新さんまはピカピカ。立派ではないけれど、ふっくらと焼けて好い感じ。さんまらしい身の美味しさはもちろんのこと、腸も綺麗で、脂が乗りすぎていない分、肝らしい味がじんわり。生姜をきかせた厚揚げに、あさりの旨味がたっぷりと染み出た味噌汁。自家製の糠漬けも毎度旨い。

大衆酒場の昼餉らしいこの感じがまた愛おしい。次来る頃には、壁一杯の品書きもすっかり秋めているだろうか。

【お店情報】
酒処 かみや 荻窪5-26-8 小山ビル1F 地図

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2024年9月17日

客家亭 蝦水餃子セット (荻窪)

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以前荻窪駅の西口でランチを食べた後、路地に入ったりして散歩をしていたら、台湾料理店を発見。しかもランチをやっていて、いつか来てみようと思っていた店があった。それが、客家亭。ランチメニューを見ると、付箋で書き足された、蝦水餃子がなんだか気になる。

店に入ると、テキパキと働く女性が迎えてくれた。先日見かけた方だ、きっと女将さんに違いない。手渡されたA4サイズのメニューには定食や麺類などがズラリ。一通り目を通したが、やっぱり気になるのは蝦水餃子だ。

案内されたカウンター席には、厨房から忙しなくいろんな音が聞こえてくる。ちょうど炊飯器が目の前にあって、「ご飯これくらいでいい?」と女将さん。あちこち目配りが利く方だ。

そうこうしていると、定食が届く。ご飯にスープ、麻婆豆腐にザーサイ。そして、丸々とした水餃子のボリューム。見るからにむっちりとはち切れそうなところに齧り付くと、もちもちの皮の中から、ゴロッと大振りの海老と、ニラ入りの肉餡。成程はち切れそうなわけだ。しっかり味付けもしてあって、そのままバクリといっても、ご飯がすすむ。

一方で、豆腐とかき玉のスープは、ふわふわとやさしい味。麻婆豆腐も親しみやすい味で、緩急の差もいい感じ。

それにしても、ボリューム満点。さっぱりとした接客も気持ちよく、気軽な中華気分のときに、また来てみよう。

【お店情報】
客家亭 上荻1-16-10 地図

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2024年9月16日

樽 (青森)

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昨年も素晴らしかったが、今年も見事。美味しさ、酒の揃えと居心地と三拍子揃う佳き酒場。

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2024年9月13日

テンポラネオ食堂 日替わり定食 (荻窪)

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昨日のけんちん汁に続いて、具沢山の味噌汁と言えば、この店もそうだ。少し久しぶりになってしまったテンポラネオ食堂。荻窪駅の程近くにあるが裏通り、まるで住居のような店舗で、入口も分かり難い。まさにひっそりとある定食屋だが、拘りの定食を目当てに客が絶えずやって来る。

主菜に副菜、いわしの丸干し、件の野菜たっぷりの味噌汁に、土鍋炊きの雑穀ご飯、自家製のぬか漬けと健康的な定食というところも好きだ。

メニューは1本だから、注文もせず、空いている席に着いて待つだけ。料理と引き換えに会計をするというシステム。お一人で手間をかけて料理をしてくれるのだから、こういう工夫も大切だ。

今日の主菜は、鶏もも肉とキャベツの味噌炒め。野菜のそれぞれの食感と鶏肉の下拵え、それに雑味のない味噌の味わい。家でも作れる料理だが、輪郭が綺麗なプロの味。噛んでやわらかい出汁がジュッと広がるオクラと車麩の煮物や、自家製の糠漬け。味噌汁には、カリフラワーやトマトの他、なめこやモロヘイヤも入る夏らしさ。

それに、この店のファンになったいわし丸干し。2本の日もあるが、今日は丸々と太ったものが1本堂々と。頭からガブッと齧り付くと、焼けた香りと身の旨み。それに、滴るような脂の芳醇なこと。そこにはどうしたってご飯が欲しくなる。

静かで落ち着いた雰囲気も、一人でゆっくりと味わうに好い。好きな店と改めて思う。

【お店情報】
テンポラネオ食堂 荻窪5-18-9 杜ビル1F 地図

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