鰻 くどう (阿佐ヶ谷)

中野で好きだった店と、阿佐ヶ谷で思いがけない再会。鰻料理に加え、以前と変わらぬ好い肴。鰻の楽しみ方が広がりそうだ。
蒸し暑くなるのが、いささか早すぎると感じる今日この頃。そして麺の気分となれば、やっぱり食べたくなるのは、南国タイの麺料理。それで向かった来たのはピッキーヌ。
阿佐ヶ谷駅北口の住宅街の中にあるタイ料理店。創業して30余年。東京でも指折りの老舗。そんな歴史のある店ながら、ランチはかなりリーズナブルで、タイヌードル単品なら700円、選べるタイヌードルと小皿料理のランチセットでも1,000円と気軽に楽しめる価格設定。そして何より、料理がとても美味しい。
タイヌードルはカウソイを選びがちだが、今日は甘さと酢味、ピリッと来る辛さを求めて、トムヤムに。小皿料理には、久しぶりに揚げ春巻を思ってきたが、最近お気に入りのムーヨートートに切り替わったのを思い出して撃沈。それならばとトムヤムを単品で。
トムヤムのスープは、先ず甘さが広がり、それから酸味と深いコク。そして最後にじわじわと辛味が追いかけてくる。味わいは複雑なのに、後味はすっきりとして、ついついもう一口が欲しくなる。細麺を啜りながら、スープをゴクリ。夢中で食ベ進めてくると汗もジワリと滲む。
小さな店内は、次々と訪れる客であっという間に満席に。値段もさることながら、この風味豊かな料理は、この店ならでは。これからも通い続けたい店の一つ。
【お店情報】
ピッキーヌ 阿佐谷北2-9-5 地図
鮭や鱒、サーモンなどの魚が好きだ。昨晩も鮭を食べたばかり。ノルウェーサーモンの専門店があると聞いて、ずっと気になっていたのが、「サーモンアトリエ・フース」。日比谷OKUROJIの、新橋寄りのエリアにある小さな店。予約なしで数回訪ねたが、人気もあって入れずじまい。今朝、ふと思い立って予約を試みると、幸いにも席がとれた。
訪ねてみると先客はいなかったが、店内のテーブルにはほとんど「RESERVED」の札が置かれている。やはり今日はタイミングが良かったらしい。
ランチメニューは、いずれもサーモンを使った料理で、クリームパスタ、はらこ飯、サーモンステーキの3種類。中でも一番食べてみたかったのが、サーモンステーキ。厚みのあるサーモンステーキに憧れがあって。
先ずは、セットのサラダとスープが運ばれてくる。サラダにもサーモンが入っていて、その上にはたっぷりとかけられたチーズの香りとコク味と相まって風味豊か。スープは冷製のカリフラワーのスープ。ひんやりとして、やさしい甘さが心地いい。
そして、いよいよメイン料理のサーモンステーキ。この厚みがうれしい。ナイフを入れると、内側はほんのりレアの美しいサーモンピンク。先ずはそのままと口にすると、サーモンの香りや旨味、脂がダイレクトに伝わってくる。特にレアなところは、しっとりとして、とろけるようだ。ハーブを使ったソースを合わせたり、ライムをギュッと絞っても、味の輪郭が際立って好い。パンが温かくて料理に合うというのも好印象。
食事を楽しんでいる間に、予約客が続々と来店し、店内は賑やかに。このサーモンが他にどんな料理になるんだろう。それを確かめにまた来たい。
【お店情報】
salmon atelier Hus(サーモン アトリエ フース) 内幸町1-7-1 日比谷OKUROJI H15 地図
今日はどうしたって肉。肉といえば、ハンバーグやしょうが焼きだって、焼鳥などいろいろあるが、今日欲しているのは、もっと肉らしい肉。そうなると、やはり選ぶのはステーキだ。
気軽でリーズナブル、そして美味いステーキが食べられる店といえば、紅矢だ。食品製造の会社が直営していて、グラスフェッドビーフのステーキやハンバーグが手頃な価格で楽しめる地元の人気店。昨今の物価高の影響で多少の値上げはあったものの、それでも十分リーズナブル。加えて、お店の方の働きぶりや、提供されるスピード感も良く、とても好感の持てる店。
メインは、鉄皿で提供されるハンバーグとロースステーキが2枚看板。今日はもちろん、ロースステーキだ。
「お待たせしました~」の声とともに、ジュージューと音を立てながら、鉄板に乗ったステーキが登場する。高級ではないが、隠し包丁が丁寧に入っていて食べやすく、しっかりステーキらしさが一方で、脂は控えめで大人になるとこれくらいがちょうどいいバランス。ミニとは名ばかりのしっかりとしたサラダも、いつもながらうれしい。
値段が上がったけれども、正午を過ぎると続々とファンの方が集まってくる。この店には、価格だけでは語れない確かな魅力がある。
【お店情報】
紅矢 阿佐ヶ谷店 阿佐谷南1-12-5 レミントンハウス阿佐ヶ谷 地図
今晩は美味しい予定があるから、昼は軽めにしておこうと、サラダランチやスープランチがある店を考える。軽いランチといえば、オーバカナルのオムレツという選択肢があるじゃないかと思い出し、そういえば、キッシュやスープにサラダがセットになったプレートがあったはず。それなら今日はオーバカナルに行って、何を食べるか考えよう。
良い天気ということもあってか、テラス席など外に近い席はほぼ満席。けれども店内には余裕があって、日陰の涼しい席を案内してもらう。今日のメニューを眺めると、キッシュは春キャベツとカマンベールチーズ。スープはレンズ豆。それにもちろんオムレツもある。どれを選んでも間違いなく美味しいに違いない。
悩んだ末にお願いしたのは、本日のスープとサラダのプレート。決め手は、今日のスープがレンズ豆だったこと。普段あまり口にする機会はないけれど、好きなスープの一つだ。
料理はほどなくしてテーブルに運ばれくる。届いた瞬間、ほっくりと火が通った豆の香りがふんわりと漂う。スプーンを入れると、少し粒感を残したとろみのあるスープで、優しい甘さと温かさがじんわりと胃に染み入る。見た目は素朴で落ち着いた色味だが、滋味深くどこかほかほかとする味わいが心地いい。
サラダは葉野菜の他、キャロットラペやラタトゥイユも添えられている。ドレッシングの酸味も程よく、このバランスの良さがプレートのセットが好きな理由の一つ。レンズ豆のスープがぽってりと濃厚だったこともあって、バゲットまでいただくと、夜まで十分持つ感じ。今度は久しぶりにオムレツを目当てに来たい。
【お店情報】
オーバカナル 銀座 銀座6-3-2 ギャラリーセンタービル 1F 地図
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