湯津上屋 花巻そば (銀座)
時間的にサクっといきたいし、こう寒いと温かいものも食べたいし...と裏銀座辺りをうろうろしていて、あっそうだ、久しぶりに寄ってみようと思ったのが湯津上屋。イタリアンの有名店、ラ・ベットラ・オチアイのある辺りの路地を入ったところにひっそりとある蕎麦屋。ガラリと戸を開けると、カウンターに二人、手前のテーブルの一人。自分を入れて四人だけれど、小さいこの店にとっては、余裕があるわけでもない状態。美人の女将さんが、「こちらどうそ」とテーブルを案内してくれる。
テーブルに置かれている「おしながき」を開く。温かいそばの頁を眺めつつ、そういやこちらで温かいそばを頂いたことはないなぁと思い出す。温かいのは、かけ、花巻、玉子とじ、天ぷら、鴨なんの五種類。うち、花巻を注文(800円)。
奥では御主人が寡黙に蕎麦に対峙する。カウンター席だと、その姿がよく見え、それもまた楽しい。しばらくして運ばれてきた器は、蓋付。そうそう。蓋を開けると、湯気と共に、海苔の香りが立ち上る。細切りだが、温かくしても残る存在感。個人的には、冷たいほうがこのそばには合うようにも思うが、汁は大変に好み。
店も使われる器も、飾り気なく控えめだが、どこか凛とした雰囲気も好きだ。夜にふらりと立ち寄れるといいのだが、同じように思う人も多く、ままならないのが残念。
【お店情報】
湯津上屋 銀座1-22-14
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