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2009年8月 2日

舟勝 (御宿)

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電車に乗ってでも、行くが正解。

久し振りの舟勝。数週間前、アド街で紹介されたから一杯かなと思って予約の電話をしたところ、「う~ん...、一杯だけど大丈夫。なんとかする」との返事。実際、当日は多人数の宴会が入っていたが、テレビの影響というよりも普段から来ている人でいっぱいらしい。

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まずは、と出されたのが、とこぶしと枝豆、山芋のすりおろしと砕いたのを寄せた山芋豆腐。とこぶしの肝がぷっくりとして、とにかく旨い。ビールをさっさと日本酒に切り替え。舟勝が好きな、というかすごいと思う理由の一つは日本酒。どこから入れたの?どうやって見つけたの?と思うものが普通に並んでいるところ。今回のヒットは『豊賀(とよか)』の特別純米 生原酒。長野は小布施の高沢酒造さんのお酒。しっかりとした旨みはあるものの、余韻は軽く爽やかで、夏向きな印象。刺身とかいいよね。

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ということで、出されたのが刺身の盛り合わせ(冒頭写真)。イカ、鰤、たこ、鰹のタタキ。鰤は冬のイメージだが、外房では夏に捕れるものなのだそう。しっとりしつつも、あっさりと引けのいい脂が印象的。イカはねっとりと舌に絡み、噛むほどに甘さがぐっとくる。右奥の薄くてキラキラしたものは何かと思い聞いてみると、平目の昆布〆。平目の持つ旨みを昆布の余すところなく引き出して、至福の一品。

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イカの丸煮。「かぶっと食べてね」とのことだったので、丸かぶり。やわらかい身に驚き、

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そして、中いっぱいに詰まったワタの旨さに唸り。

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魚が目白押しの中、箸休め的な冷たい煮物。茄子は自家栽培のもので、香りと甘さが格別。さつま芋はレモンで煮たさっぱりしたもの。柚子の皮の香りも、爽やかさを誘う。

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看板の酢なめろう。メニューは基本的におまかせだが、必ず出されるといってもいい定番メニュー。日によって魚は違うが今日はアジ。酢の酸で表面が少し白くなってきたところが食べごろ。

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他、海老とインゲン等のかき揚げなどを頂いて、〆のご飯ものは、ちらし寿司と、前回大感激した「かにこし汁」。モズクガニを丸ごと使った汁だが、ものすごく手間のかかる料理。この店がすごいと思う理由のもう一つは、まったく手間を惜しまず、むしろそれが普通と思ってやっているところ。少し出して頂いた鮑の味噌漬けなども、その行程を聞くと気が遠くなるが、当たり前だと思っている様子。大らかで明るく、話し好きな人柄から受ける印象とはちょっとイメージが違うが、料理や店に対しては、しっかりとした思いがあるのだろうと思う。

そんなところに惹かれた人も数多く、聞くと9月中旬まではほぼ予約でいっぱいとのこと。自分もその頃、また訪ねるつもり。

東京駅から特急で1時間と少し。日帰りでも十分行って返ってこられる(いつも日帰り)。そして、何時来ても、裏切られることのなく、有り余る満足感を得られるのだ。自分にとって、短いがとても充実した休みが得られる場所。

【お店情報】
舟勝 千葉県夷隅郡御宿町六軒町157-31 地図
TEL: 0470-68-5966  

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コメント

こんにちわ!
お祝いのコメント、有難うございました。
お刺身の切れ味が抜群によく、新鮮そう。
豊賀の特別純米 生原酒は、初めて聞きました。
色々飲んではいるけど、まだまだ知らないのが。
酢なめろう、これも初めて見たな。
かにこし汁もそうですが、作る側の丁寧な愛情
感じますね。

投稿: うさうさ | 2009年8月 3日 16:06

●うさうささん
うさうささんのところの、毎度美味しそうなお刺身を
指をくわえてみてるだけでは、アレなので(笑)
地元で捕れた旬のものだけなので、
どれもこれも美味しいです。
日本酒は、たくさんあって飲みきれないですよね。
同じ銘柄でも、年によって全く表情が変わったり。
かにこし汁は、ほんと手間がかかるんです。
本当に「頂きます」と手をあわせたくなりますね。

投稿: のむのむ | 2009年8月 3日 22:48

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