豚八戒 (阿佐ヶ谷)
餃子激戦区においても、この存在感
阿佐ヶ谷駅の南口を出て、線路沿いを荻窪方面に1分ほど歩いたところにある飲み屋街「いちょう小路」。いつも活気に溢れている「友ちゃん」の並びにある餃子屋店。ハルピン出身の奥様とにこやかなご主人が切り盛りする、カウンター7席と、2階に貸切用の小さな座敷があるだけの極小さな店。毎日行ってもいいと思っているくらいだが、一度食べると忘れられなくなる味わいの餃子と店の雰囲気の良さもあって、満席のことのほうが圧倒的に多い人気店。
餃子は5種類ほど。冒頭写真の麻辣水餃子は、つるんとした皮に、唐辛子と山椒の自家製の辣油と、香草の爽やか辛さが後を引く。
必ず注文する華餃子。軽やかな羽付きで見た目も個性的だが、その味わいも個性的。パリパリとした食感の後には、八角やクローブなどの香り、続いて上湯を抱き込んだ肉餡と野菜が織りなす旨み。大きな羽は、それだけでも酒のツマミとしても。
他、肉を使わないが干し椎茸などでしみじみと旨い八戒餃子(精進蒸餃子)や、プリプリのエビが詰まった明蝦餃子(海老水餃子)、豆腐を使った豆腐水餃子と個性的な餃子が並ぶ。
餃子だけでなく一品料理も旨い。酒のあてにぴったりの高菜と枝豆の和え物や、写真はないが、あれば必ず頼みたいじゃがいもの細切りなど。じゃがいもの細切りは、シャクシャクとした食感と山椒油の風味が印象的で、なんてことない見た目だが、実に洗練・繊細な一品。
餃子も一品料理も一皿500円前後と手頃なのも嬉しいところ。紹興酒だけでなく白酒も取りそろえるなど酒類も充実。「入れない日>入れる日」状況は嬉しいような、寂しいようなで、ついつい今日も覗いてしまうのである。
【お店情報】
餃子坊 豚八戒(ちょはっかい) 杉並区阿佐谷南3-37-5 地図
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