古拙 蕎麦膳 (銀座)
昭和通りを超えた銀座の古いビルの入口に、ひっそりと小さな看板を上げる蕎麦と和食の店「古拙」。ミシュランで星を獲得したときなどは、やたら混雑したという話を聞いたが、落ち着いた今でもよく客が入っている。
一人だと告げると、フロアの奥にあるカウンターに通され、本日ご用意できるのは「蕎麦膳」と「古鉄丼」ですとの案内。古鉄丼(1,890円)の評判もよく耳にするが、2種類の蕎麦を楽しめる蕎麦膳(1,680円)を注文。
まず、運ばれてくるのが2種類の小鉢。野菜と厚揚げの炊き合わせと、玉子焼きやホテトサラダ、つくねなどの盛り合わせ。いずれも少しづつだが、口に運ぶほどに、ふっと笑みがこぼれるような、素朴で手間暇が滲む味わい。
日替わりの季節の蕎麦は、もずくととろろの、夏らしい小さな蕎麦。もずくの酸味と食感に蕎麦の組み合わせが面白い。
最後の蕎麦は、「もり蕎麦」と「おろし蕎麦」からの選択で、おろしを。蕎麦は極細で繊細だが、凛とした印象。少量の辛味の大根おろしを纏わせて。蕎麦湯に続いてデザート。杏仁豆腐に梅ゼリーをかけたもの。杏仁豆腐が和の面持ちになっていたことが新鮮だった。
古拙を訪ねた理由の一つは、閉店すると耳にしたため。伺うと今月閉店だそう(8月26日or28日まで、うろ覚え)。そのためか、以前はランチで頂けたうどん類は、既にメニューから消えていた。ゆったりと寛げる空間や、器の美しさがあり、日常のランチとしては値が張るが、それだけの充実感が得られる場所だっただけに寂しく思う。
【お店情報】
古拙 銀座2-13-6 東二ビル 2F 地図
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コメント
初めて登校します 輪食器興味あります 押し背手ください
器どこ製です?どのようなところが美しいんでしょう
投稿: アカゲラ | 2010年8月10日 10:02
●アカゲラ様
生憎、器に詳しくありませんので、
どこのものかは分かりません。
おそらく一つの処ではないように思いますが。
器の形や色、柄が、料理を引き立てつつ
器自体の存在感も失わない点が、素敵だと思います。
投稿: のむのむ | 2010年8月11日 07:28