ビストロ マルカッサン (銀座)

追記：2011.10 残念ながら閉店されました。

昭和通りを超えて、もうすぐ新富町という辺り。界隈には、KAIRADAや一二岐、ラ・ベットラ、湯津上屋、天朝、うち山...と好い店、人気の店が立ち並ぶ。このマルカッサンも、良さそうな雰囲気を漂わせる気になる店だったが、ランチは1,575円と少々高めであるために、素通りしてきたところだ。

今日伺おうと思いたったのは、今年は一日繰り上げての誕生日ランチ故。白い木枠の扉を開けると、店内は細長く縦一列にテーブルが６卓。確かに向かう壁は近いが、白が基調となっていることと、天井の高さのためか、窮屈な感じはない。

ランチメニューは、スープ、メイン(肉料理or魚料理)、デザートに、コーヒー or 紅茶といった内容。

冒頭の写真は、かぼちゃのポタージュ。濃密だが自然な甘さで、じんわりと冷えた体に染み渡る。たっぷりとした量も嬉しい。一緒に出されたパンは、パリパリとした噛み応えのある皮と、かみ締めると香る粉や塩気が印象的。おかわりを勧めてくれるので安心だ。

   
スープに続くメインは、大山地鶏のロースト。
今日は「肉」と思ってきたが、魚料理の天然ヤガラのポワレにも酷く惹かれたのも正直なところ。でも、このローストの具合は素晴らしさに、迷いは吹き飛んだ。ナイフを入れると、パリパリと心地よい音を立てる美しく香ばしい皮め。下には、しなやかで密度の濃いたっぷり肉汁を蓄えた身。添えられた野菜も上々。


デザートはプリン。奇をてらわず、素材を生かした質の良さを感じるもの。滑らかだが柔らかすぎない口当たりや、カラメルが好い。

丁度12時頃に伺ったときは先客一組だったが、５分も経たないうちに満席となり断られる方も数組。ピークタイムならば、予約がベターのよう。

店名の「マルカッサン」は「猪」の意だそう。掲げられた夜のメニューには、猪のほか、蝦夷鹿、ヒグマの文字があり、なるほどなぁと思わせる。ワインの揃えも随分とあるそうだ。となれあ、ジビエのあるうちに、夜にゆっくり訪ねなければなるまい。

【お店情報】
Bistrot MARCASSIN　銀座1-22-11　大竹ビル 1F　地図