« 温石 くさぶえ (八重洲・京橋) | トップページ | 小や満 すき鍋 (東銀座) »

2011年2月 6日

燗酒屋 (阿佐ヶ谷)

20110206
極寒の身に染む燗の温かさ

寒さが募るとある夜、一寸温まって帰ろうと、阿佐ヶ谷駅界隈をぶらり。北口のスターロードの奥の方、店先に柔らかく提灯が灯る燗酒屋。席が空いていればと思いながら、前を通ることが多いが、満席のことが多く入れないことも多い繁盛店。この日はちらりと見遣ると、カウンターの端が空いているのが見えて、小さくガッツポーズ。引戸に手をかけた。

カウンター8席と小さな小上がりの小さな店。割烹着姿の女将さんが一人切り盛りをする。大七をお燗でお願いして、お通しを肴に品書きの算段。刺身に煮物、揚げ物と種類が多く、しかもどれも酒に合いそうで悩ましい。この日のお通しは、自家製の納豆に、蕪の漬物。納豆の大豆も蕪も、女将さんのお父様が作られたものだそうだ。

201102062
悩んだ末に選んだのは、とりあえずの三種盛り。しっとりと染みた砂肝、濃厚なコクが広がるあん肝に、白菜漬け。酒が進まぬはずがない。

201102063
余りに品書きと睨めっこしていたためか、女将さんが見兼ねて助け舟。「牡蠣が好きなので、牡蠣と小松菜の炊き合わせと、白子入りの湯豆腐と迷ってるんですが...」と話すと、「じゃぁ、湯豆腐に牡蠣も入れましょうか?」とこの上ない提案。温かい湯気の向こうには、豆腐屋から届いたばかりの豆腐に、白子、牡蠣の揃い踏み。豆腐も牡蠣も旨かったが、今日のは美味しいですよという白子は抜群。

料理や酒の温かさに加えて、女将さんの温かみにもすっかり参った。一人で切り盛りしている故、料理の提供はゆっくりではあるが、こちらもゆっくりと飲っているから気にならない。ご常連の方々も、手が空いたらでいいからと声をかけたりと、上手に楽しんでいる方が多いようだ。お酒3本と料理で、3,600円程。数ある肴と燗を愉しみに、また空席を探してしまうのだ。

【お店情報】
燗酒屋 阿佐谷北2-3-3 地図

|

« 温石 くさぶえ (八重洲・京橋) | トップページ | 小や満 すき鍋 (東銀座) »

コメント

素敵なお店!

熱燗が美味しい季節、こんなお料理とともにほっこりとするのも乙ですね〜。
白子と牡蠣の湯豆腐なんて、最高じゃないですか!

この記事を拝見すると、どうやらのむのむさんはお一人で寄られた様子?
渋い、渋過ぎる・・・素敵です!

投稿: さおぷー | 2011年2月 8日 13:42

●さおぷーさん
えぇ、この湯豆腐は最高でしたぁ...
寒いのは苦手だけれど、
こういうのがあるから寒いのもいいなぁなんて思ってしまいます

最近、一人でふらっとカウンターの隅っこで飲んでるのが
好きでしてねぇ...
かなり、オッサン度が増してきています(笑)

投稿: のむのむ | 2011年2月 9日 08:19

いーないーな~。
私も寒い内に燗酒したいです。
白子入り湯豆腐!たまりませんな。
うろついてたら出くわしたりして(笑

投稿: 油売りエマ | 2011年2月 9日 16:04

●油売りエマさん
いいでしょー
燗酒はもちろんですが、肴もよかったですよ。
たぶん、ガラっと引き戸を開けたら、
エマさんがいるか、私がいるか(笑)

投稿: のむのむ | 2011年2月10日 07:44

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 燗酒屋 (阿佐ヶ谷):

« 温石 くさぶえ (八重洲・京橋) | トップページ | 小や満 すき鍋 (東銀座) »