三亀 お昼の定食 (銀座)
知ってはいても、おいそれと入れない店が多くあるのが銀座だ。それが銀座の魅力であると思う一方、できれば一度覗いてみたいと思うのも人情。伺った「三亀」もそんな店の一つだ。銀座六丁目、むとうの並びにある料理店。戦後直後に開店した店で、銀座の中でも老舗といわれる一軒。渡辺淳一氏の「失楽園」に登場することや、ミシュランで星をとったことなど話題にも事欠かない。
昼の品書きは、刺身、焼物、煮物から二品(1,950円)、三品(2,950円)。日常のランチには少々不釣合いだと思っていたが、先日、店前の品書きに一品(1,050円)でもと書かれているのに気づき、自分の背中を押した。
暖簾をくぐると、『いらっしゃいませ』とにっこりと出迎えてくれたご主人。ご常連らしい方でほぼ満席の店内は穏やかな賑やかさで、外から見た敷居の高さとは異なる、過ごし易い雰囲気だ。
刺身は平目。他、ひじきの煮物、香の物、味噌汁にフルーツがつく。凝ったものではないが、ご飯一つ、味噌汁一つとっても、丁寧で飽きのこない美味しさ。悩んだ「かますの一夜干し」も品良く実に旨そうだった。ご飯は小さめだがおかわりはできるのでご安心を。
正統の料理と気取りない居心地の良さ。客は経験を積まれてきたと思しき方が多く、そんな方々の憩いの場となっている様子。馴染みの方が多いのも頷けるというものだ。
【お店情報】
三亀 銀座6-4-3 KNビル 1F 地図
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