レストラン早川 オムライス （銀座）

久方ぶりにレストラン早川。創業は昭和11年。3年ほど前の暫くの休業の間に改装され幾分新しさも見えるが、店頭にショーケースが並ぶ昔と変わらない店構え。昭和の初めより体格の立派になった我々には少々手狭ではあるが、厨房から客席が、客席から厨房が見通せる距離感が好い。「老舗」よりも「昔ながら」が相応しい雰囲気だ。

出される料理も昔ながら。オムライスの、内側がやや半熟の薄焼き玉子の中には、細切りの玉ねぎと縁の赤いハムの入ったケチャップライス。オレンジが添えられるようになったことが以前とは変わったところで、少し小ぶりの大きさも変わらない。

もっと郷愁を感じたいならば、＋100円の大盛りがいい。あの懐かしい銀色の皿に黄色いオムライスが鎮座して登場する。「オムライス」は750円、日替わりの「ランチ」が750円、ナポリタンも750円。その他1,000円以内で釣りがくるラインアップで、この場所で続けるには、ご苦労も多いだろうことは想像に容易い。

例えば、今時のカフェのように、あの場所ならば変わっていくこともできただろうに、敢えて変わらないことを選んできたような気が、なんとなくしている。

【お店情報】
レストラン早川　銀座4-10-7　地図