オーベルジュ アンドラ モンターニュ (南魚沼) その1
夏には夏のお愉しみ
『食い飲み眠る、しあわせ』というコンセプトにすっかり嵌って、ここ数年、年末にお世話になっているオーベルジュ・アンドラモンターニュ。冬の愉しさは、随分とこのブログでも書いてきたが、夏はどんなだろうとずっと思っていた故、久しぶりに取った夏休みを利用して訪ねてみることに。結論から云えば、夏には夏の魚介や野菜で、やはり口福で幸せな時間が流れている。
親不知の岩ガキの大根和え
アミューズにしては少々大きすぎが嬉しい岩ガキ。大根は、裏山に仙人のような生活をしている阿倍さん作。自らで開墾し腐葉土等も手作り。大根で和えることでさっぱりとして、口を胃にいい刺激を与えてくれる。
能生漁港、伝宝丸のベニズワイガニと温泉玉子
小松菜に、ほぐしたベニズワイガニ。「半熟玉子をよく混ぜて下さいね」との案内に従うと、シャクシャクの食感の後に、玉子にも負けないベニズワイの濃厚なコク。
能生のマダイのムニエル ナント風ソース
まず、ソースの香りがなんともそそる。ナント(Nante)は、ロワール地方の首都で、ザリガニを使った料理が盛ん。そのザリガニを使ったアメリケーヌソースをナントソースというそうで、今回は、先のベニズワイを使ったことから「ナント風」。パリっとした皮と、舌に広がる柔らかく繊細なマダイの身。上品ながらしっかりした旨みとソースがよく合う。
大沢部落極上コシヒカリのカニ風味
アンドラモンターニュは、米は粒よりも飲むほうが好きな自分が、米を食べに来る珍しい店でもある。魚沼は旨い米の産地として著名だが、こちらで使われる米は、魚沼の中でもとりわけ旨い米ができるといわれる大沢地区のもの。それも、古くは徳川家・上杉家に献上していたもので、今は作付前に料亭等からの予約が入り、市場にほとんど流通していないものらしい。その実力は、ベニズワイの旨みをたっぷり抱いても、その旨みを生かしつつ自らの旨みも損なわない。
ガスパチョ
キラキラした透明感、瑞々しさと、驚くほどの野菜感。
フォアグラのボカレとムースの食べ比べ
いつもなら、名物のフォアグラのサンドイッチが出てくるところだが、貸切になってしまったこともあってか、ワインが進むフォアグラ料理を。ボカレとは、奥の見える瓶のこと。中身はフォアグラを蒸して冷やしたもので、フォアグラと共に固まった脂をパンにつけて食べると、溜息の出る美味しさ。そこに赤ワインを流し込む幸せといったら。
カナダ産仔羊タンの赤ワイン煮
黒胡椒の効いたスパイシーな味付けだが、ミルク感のある仔羊のタンと野菜の濃い旨みでバランス好し。
山形産 桃(夢水晶)のプリン
メニューを見てぷるぷると甘いものを想像していたが、皮の裏や種の周りがはっきりと想像できる、凝縮させた大人味。
たっぷり食べて飲んでも、心地のよいベットで寝てしまうと、朝空腹で目覚める不思議。
自家製のベーコンやハムと玉子料理のプレート。連泊しても、メニューを変えてくれるため無問題。
これらの食事と心地いい寝床付きでお一人様15,000円(ワイン別)。次週のその2では二日目の夕食と、アンドラの素晴らしいワインについて紹介する予定。斯うご期待。
【お店情報】
AUBERGE-ANDRA-MONTAGNE 南魚沼市宮野下1191-1
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コメント
あぁ、のむちゃんにお話を伺って
すごーく行きたくなってます。(笑)
夏のこちらもすごくよさそう♪
続きの記事を楽しみにしてまーす!
投稿: あな | 2011年8月30日 10:19
●あなちゃん
いーわよー、ここ~。
お腹一杯でバタンキューなんて幸せ!
でも、それはあなちゃん的にはダメか?(笑)
季節を変えていくと、やっぱり面白いね。
春先で山菜なんかもいいんじゃないかと妄想してます。
投稿: のむのむ | 2011年8月31日 08:54