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2011年10月10日

幻の魚と白神、五能線 (秋田~青森)

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ぜひ訪ねたい日本の風景がここにある。

夏休みのメインイベントは、長年憧れていた五能線に乗ること。青森・川部駅と秋田・東能代駅を結ぶ五能線は、日本海に沿って走るローカル線。片方には日本海、他方には世界遺産白神の山々と絶好のローケーションに加え、沿線には、ブナ林のトレッキングや不老不死などの温泉、郷土料理など、楽しめるところも数多い。

今回は、五能線を満喫すべく一泊二日、秋田側から青森方面へ向かうリゾートしらかみ1号、3号、5号の全てに乗車。秋田・酒盃で楽しんだ翌日の朝、リゾートしらかみ1号に乗り込んで出発。

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宿に選んだのは、白神山地の西部に位置する十二湖。白神山地というと山深いイメージがあるが、この十二湖周辺は、白神散策を手軽に楽しめるエリアだ。広大なブナの自然林に、33の湖沼が点在。アップダウンも少なく、自分のような初心者でも、十分に楽しむことができた。

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中でも、見所の一つ「青池」は、覗きこむと湖底が見えるほどに澄んで、想像してきたよりも碧く、神秘的だ。

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そんな十二湖の澄んだ水を使で養殖されているのが、幻の魚と云われる「イトウ」。サケ科に属する日本最大の淡水魚で、北海道の一部や樺太、択捉島、国後島にしか生息していない魚だそうだ。その「イトウ」を頂けるというのが、宿泊した「アオーネ白神十二湖」。

サケ科に属するだけあって鮭に似た身だが、脂が良くのっているのに、透明感があって瑞々しい印象。頂いた「イトウ御膳」(要予約)は、イトウのサラダ仕立てに、中落ち、ムニエル。

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持ち味を生かした、厚切りの刺身に、

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天ぷら、ちらし寿司と、ふんだんに「イトウ」が頂ける。

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また、よかったのが「だまこ鍋」。秋田の郷土料理だそうで、だまことは「ご飯をすりこぎなどでざっと潰して丸めたもの」。きりたんぽ鍋とスープや具は同じで、きりたんぽを入れれば、きりたんぽ鍋、だまこを入れれば、だまこ鍋なのだそうだ。鶏だしと野菜の素朴でコクのある出汁が、だまこにじんわりと沁みて旨いこと。秋田と青森の境ならではの「イイトコドリ」といったところだ。他、深浦で採れる海の幸を使った小鉢や雪人参を使ったデザートなどが並ぶ。

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夕食中に表れた夕景は、生憎の天気が織りなす、赤と青と灰色のコントラスト。ヘタな写真では巧く伝わらないが、少し切なく、惹きこまれそうに見事な夕景だった。他、個人的に盛り上がったのは、一人でもOKのコテージと、周りに灯が少ないため可能な天体観測に絶好な環境。一目を気にせず盃を傾けながらなんて最高だ。

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翌日は、不老不死温泉や千畳敷、「わさお」で話題の鰺ヶ沢などで途中下車して、目指すは青森。(次回へ続く)

【宿泊情報】
アオーネ白神十二湖  青森県西津軽郡深浦町松神下浜松14 

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