おおはま （阿佐ヶ谷）

*残念ながら、2013年8月末日をもって閉店。

たぶん、今年一番「足を運んだ」お店だと思う。足を運んだといっても、実際に入れたのは、その１／３程。予約が苦手な自分は、ふらっと行っては満席で振られという日々が続いている。

「表通りから見えない場所で...」と女将さんが苦笑いする通り、中杉通りから斜めに入る小路にある10人も入れば満席のカウンターだけのこじんまりとした店。だが、開店から1年と少しだが、丁寧に拵えら得た料理と日本酒を目当てに訪ねる客で、連日活況を見せている。今回は、秋から冬にかけて、写真を撮った数回分を纏めてご紹介（春～夏はこちらをどうぞ）。

仕入れによって毎日品書きが異なる故、何度伺っても楽しみなのが品書きを眺める時間。暑い時期ならば生ビールを、寒い時期ならば小さいビールを貰っての気持ち浮き立つ時間。その傍らにあるお通しも楽しみの一つだ。きっちりと下仕事された野菜中心のお通しは、これから始まる好い時間の序章として相応しい。

刺身を始めとする魚料理、野菜中心の料理、完全なる酒のアテ、お腹に貯まるものと料理は幅広く、客によって注文の仕方は様々だが、自分は、大体日替わりの野菜小鉢を１つと（単品300円、三品盛り600円）に、メインとなる料理を１つといったスタイルが多い。


日替わりの野菜小鉢は6種類からの選択。どうしても一つに絞り込めなくて、空いている時間だったこともあり、「二つを少しづつ盛りましょうか」と助け舟を出してくれたり。この日は確か、牛肉と牛蒡の山椒風味と高野豆腐の煮物だったか。一人客だからと量を調整してくれたり（もちろん値段もその分引いてくれる）と、気遣いがこれまた嬉しいのだ。

ポテトサラダも、玉子がふんだんに入った日や、カレー風味の日があったりと飽きさせない。

刺身類も常時5～6種類程度。秋には、秋刀魚の皮目を炙った刺身を頂いたり。

寒くなってきたら、牡蠣の西京味噌グラタンや

百合根と塩昆布のかき揚げと、季節感たっぷりなのも魅力だ。日本酒は、純米酒を主体に常時10種類程度(半合400～550円程度）。品書きに出ていないものもあるので、料理との相性や好みを伝えておすすめを聞くのもいい。

一人で切り盛りをされているため、混みあう時間には少々時間がかかることもあるが、そこは、品書きに記された「早くできるもの」「時間のかかるもの」を目印に注文するのが吉。先ずはと、早く出ていろいろと味わえる、おつまみ八種盛り合わせ「おまかせちょっと盛り（1,200円）」を注文する人も多い。

目指して来るなら是非、ご予約を。自分のようにふらりという方には、9時半辺りが入りやすいかもとの女将さん談。まだ若く、どこか少年っぽい印象の女将さんには、これからも長く頑張ってほしい。来年も応援したいお店の筆頭株だ。

【お店情報】
旬の菜と旨い酒 おおはま　阿佐谷北1-44-14 阿佐ヶ谷北MTビル102　地図