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2012年4月22日

和 (恵比寿)

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恵比寿の少々猥雑な通りにある殺風景なビルの2階にある佳い酒処。カウンターとちょっとしたテーブル席のそう大きくない店で、ご主人と奥様で切り盛りするには程が良い。酒も、好いところをある程度絞った揃えで、そんなところも、また好ましい。そして料理は、旬をふんだんに盛り込んだ料理がずらりと並ぶ。

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突き出しとして出されたのは、ホタルイカに朝掘りの筍、鴨に、いか飯。筍の食感と香りに頬が緩み、ぽってりとしたホタルイカの肝に悦び。いか飯は、詰めものに下足も入り、柔らかく品良く煮上がった柔らかさにニンマリとする。

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刺身の盛り合わせ。鯛ならば皮を残したものと、皮を引いたもの。〆さばならば、産地違いのサバで2種類とと、心弾む盛り込み。

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ホワイトアスパラの文字を見つけてお願いしてみたところ、こんな形で。ホワイトアスパラ自体も、香ばしい焼き目も素晴らしかったけれども、一番印象的だったのは、ホワイトアスパラが浸った出汁。ホワイトアスパラの香りの存分に含んで、これぞ春。

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もう一つ春をと、山菜の天麩羅。たらの芽にこごみ、ふきのとう、うど等、これだけ並ぶと壮観。種類が並ぶだけでなく、個々の持ち味が存分に発揮され。恐らく、これほどまでに山菜の個性を感じたのは初めてだと思う。

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そして、海老芋の蟹あんかけは、目にも麗し。

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この日は珍しいことに貸切状態で、いろいろお話することが出来た。食中に相応しい酒が並ぶこの店。伯楽星で知られる宮城は新澤醸造の「愛宕の松 M(メモリアル)」を戴いていたからだろうか、特に、この酒や蔵の話には聞き入ってしまった。

新澤酒造の140年続いた蔵は東日本大震災で被災し、今は新しい蔵に移転しているが、このMは全壊した蔵最後に醸した酒。販売することに随分と悩まれたそうだが、蔵の歴史、たくさんの方の思い出とともに、最後の酒を飲んで頂きたいという想いで、出荷することを決めたのだそう。夏仕込みらしい米の濃厚な旨みと酸味がありつつも、それらが綺麗に纏まった素晴らしい食中酒。過去と未来を、蔵を私たちを結ぶようなラベルの絵も似合いだ。

そして、そんな蔵を応援していきたいんですと静かに、でも熱意をもって話すご主人と、傍らで微笑む奥様がまた印象的で、この店はお二人を体現したようなものだと一人納得する。堅苦しくなく、程好く。場所はアウェイだけれども、居心地はまさにホーム。

【お店情報】
和 (なごみ) 恵比寿南2-1-2 丸山ビル2F 地図

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