麦酒屋 るぷりん （銀座）

先日ランチに伺って、気になって仕方なかった夜の「るぷりん」。居ても立ってもいられなくて、結局、その週のうちに伺ってしまった。

伺ったのは、時折激しく雨の降る生憎の天候。しかしながら、店内は、もうすっかり何度も通っているらしき方などでほぼ満席。開店して丁度１ヵ月経ったところだけれども、既に随分と人を魅了しているらしい。やっぱりなと思いつつも、これからの小一時間が、きっと楽しいものに違いないと心が躍る。

まずは、お店の看板の一つである、国産樽生クラフトビールで乾杯。楽しみにしていた我が地元、伊勢角屋のペールエールは切れてしまっていたけれども、全国各地から6種類を提供。この日の乾杯は、広島の呉吟醸ビール。うすはりグラスは、唇に柔らかく触れて、ビールが喉を優しく落ちる。

さて、料理は...とメニューを見ながら悩んでいたところに、運ばれてきたお通しにロックオン。「長芋とカラスミ」なんて、なんて飲み心誘う一品。

「麦芽かすに漬けた鰹」は、付け合わせたキャベツと共に口に放りこむと、漬けて増した鰹の旨みが噛むほどにじんわりと溢れるし、

「へしこのピザ」も、旨みがダイレクトに伝わる一品。思わず、日本酒欲しいとか、米欲しいとか思うもの達だが、店で出されるものは国産中心。なるほどなと思い至る。ゆっくりと味わいを楽しめる国産のクラフトビールに合わせるには、頭で考えるよりも素直に美味しい。

「あいなめの南蛮漬け」や「豚レバーと砂肝のパテ」

ぷりっぷりのソーセージの盛り合わせなど、ストレートにビールに合いそうなものも。ソーセージにも山椒が入るなど、ここでも日本を感じさせる。

黒豚軟骨入りのポテトサラダは、半熟玉子を乗せたソソる出で立ち。飲み物は、クラフトビールの他、国産のワインやウィスキーも。

デザートだけれども、もう一つの山場の天然氷のかき氷。氷は出してすぐ掻かずに、しばらく気温に馴染ませてから。次第に、氷の向こうが透けて見えてくる様は、ちょっと感動的。

かき氷のシロッポは、日替わり。この日は、

番茶に、巨峰

そして、桃。果肉もたっぷりで、瑞々しく甘く香り高い。そして、そんなシロップを纏ったふわふわ、ほわほわとした氷のくちどけは、儚く、淡く、あまりに官能的だ。喉元を過ぎて無くなってしまっても、口内を〆る余韻に、幸せに緩む口元から漏れるのが惜しくて、手で覆ってしまったほど。

口にするものだけでなく、古材を使ったテーブルなど木を基調とした温かみある店内に、にこやかで丁寧な接客。照明を押さえた店内は、和やかに語らい、笑うに心地好い。1軒目としてはもちろん、待ち合わせに、2軒目以降の利用にと、使い勝手の良さも魅力的だ。ということで、実をいうと、次の予約も入れてしまっている。

【お店情報】
麦酒屋るぷりん　銀座6-7-7 浦和ビル3F　地図