舟勝 (御宿)
今年もたくさんお世話になりました。
『舟勝のない人生なんて』というのは大げさではなく、知ってから本当に人生の楽しみが広がったと思う。行く度に大満足で帰路に着いても、暫くすると、行きたくて仕方なくなってしまう。東京駅から特急に乗って1時間と少しにある、自分にとっての至福の楽園だ。
御宿の海から離れた丘の上の住宅地に建つ漁師料理の店。「漁師料理」というと粗っぽいイメージがあるが、豪快さを残しつつ洗練、昇華させたのがここの料理。刺身はもちろん、手間暇を惜しまない料理と、どこで仕入れてきたのかと思う佳い酒が待っている。
このところ、ひと月に一度ほど。カウンターで、ご主人や奥様、地元の方と話しながら愉しむもよし、宴会をやるによし。その時々に応じて、地元の方向けの魚以外の料理が出てきたり、友人と来た時には、鍋料理が出てきたりと、楽しみ方は色々だ。
11月の下旬に訪ねたときは、カウンターに陣取って。「はいよ」と手渡された刺身の盛り合わせは、平目とその昆布〆、アジ、地蛸、鰆、かつお、鰤等の盛り合わせ。正直云うと、普段は生よりも、煮たり焼いたりが好みだが、ここは別。連れて行った知人などは、「刺身はここでしか食べたくない」というほどだ。
「今日はこれもあるよ」と出してくれたのはショウサイフグの刺身。
店の名物の一つでもある「自家製のいかの沖漬け」。たっぷりと肝の詰まったスルメイカ。ルイベのように出されるものを、時間とともにとろりとほどけてきたところが食べ頃。旨い身に続いて肝のコクが舌に絡み、純米酒をそこに流し込むと、幸せ過ぎて何も云えなくなる。
刺身にした鰤のアラを使ったぶり大根。この日の鰤は約10kg。脂もたっぷりと乗ったこっくり旨口。
この日初めて目にしたのは、マンボウのとも和え。さっくりとした食感の淡白な身に肝のコク。盃の空くペースが早くなる。
続いてはさるえびのから揚げ。海老で鯛を釣るの「海老」だそうだ。殻が柔らかく甘みが濃く。サクサクとして手が止まらない。
ここは漁師仲間など、地元の方にとっての日常の居酒屋でもあって、そんな方向けに用意されていた「もつ煮」を頂戴。流石の丁寧な下拵え。こんな料理が身近に食べられるなんて、なんて羨ましい。
〆には、鰯のヅケを茶漬けにして。好物に目新しいものと、楽しくてついつい飲み過ぎてしまった。料理はその時期に揚がった地魚次第のおまかせ(3,000円~)。料理だけでなく、こんな酒が?と思うような揃えがまた魅力なのだ。
電車に乗っても通うべき店。来年もお世話になります。
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コメント
私は千葉県在住なのですが、同じ千葉県といえど広く房総方面にはめったに行く機会がありません。
のむのむさんがこれほどまでに愛しているお店。。。
お魚料理が好きなので、是非一度味わってみたいものです。それにしても、行くたびに大満足で帰れるお店をお持ちなのは素晴らしいことですね♪
投稿: みゅうさ | 2012年12月 9日 19:08
●みゅうささん
千葉にお住まいなんですね。
まったく土地勘がなかったのですが、
もうすっかり幕張や千葉と、房総のほうは違うエリアなんだと
わかりました(笑)
自分も大好きですし、
どなたを連れて行っても喜んでくれるお店なので
ほんと感謝しています。
来年もしっかりお世話になるつもりです♪
投稿: のむのむ | 2012年12月10日 09:19
ああ・・・
年が明けたら再訪の予定を立てたいですw
投稿: nobi | 2012年12月10日 10:48
●nobiさん
実は2日前にも行ってきました
でも来年の予定が入ってないので、不安ですw
投稿: のむのむ | 2012年12月10日 18:35