きだ すだち冷かけ (銀座)
今年は5月から夏のような気候のせいか、例年なら盛夏に食べたくなるものが、今年はもう食べたくて仕方がない。岩戸の冷し汁も待ち遠しいし、冷かけすだちそばもそうだ。
それで、そろそろ出ているんじゃないかと思って、きだになって来た。もしまだ出ていないのなら、変わりそばでも貰おうと思っていたが、変わりそば「しそ切り」の短冊の隣には、「冷かけ」という短冊と、「すだち冷かけ」に「じゅんさいそば」が並んでいる。
透き通る汁に浮かぶ酢橘の輪切り。果実の部分から蕎麦が透けて見えるのが、涼やかで色っぽい。細面ながらも食べ応えのある蕎麦を啜ると、皮の青さを滲ませた爽やかな酸味と香りが鼻を抜ける。出汁と共に喉を滑る頃には、清々しい酢橘のそれと柔らかい出汁の香りが折り重なって、残り香もまた麗しい。五感で感じる涼味は、単に冷たいものを口にするのとは違う心地良さがある。
ちなみに、岩戸の冷し汁は、今日のところはまだ出ていない模様。鯵の冷汁やら、冷やしカレーやら、夏には夏のお愉しみが待っている。
【お店情報】
手打きだ 銀座3-5-16 島田ビル1F 地図
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