泰明庵 せりカレーそば （銀座）

肌寒くなってきたから、そうだ！こういう日こそ、せりカレーで暖まろうと、泰明庵までやって来る。ガラガラッと引き戸を開けると、１階は既に相席状態。「お二階どうぞ～」の声のままに二階へ上がってみると、それでも一人だから恒例の相席。いつもどおりの繁盛ぶりで、むしろこれで落ち着く感じ。

「こちらで」と案内された席に腰をかけつつ、「せりカレーそば」（1,200円）とお願いすると、「ごめんなさい、今日芹がまだ入ってなくて」と申し訳なさそうに教えてくれる。「水菜とか、舞茸とか」なんて代案を提案してくれるけれども、それなら「普通のカレーそばで」と云いかけたところ、「ちょっと待って。下に確認してみるから」と、インターフォンで１階とやりとり。そうしたら、「出来ます」って返事がやって来て、有り難いことに戴けることになった。

丼がやってきたら、とりあえず箸を入れて、グワッと麺を引き上げる。すると、カレーと芹の香りがグワッと広がって、あゝ、これこれ。普通にせりそばも戴くが、不思議とカレーのほうが芹の香りが強く感じるのは気のせいだろうか。芹のシャクシャクとした食感と、食んでまた広がる香り。食べ終わってもなお漂う残り香に、やっぱり好きだと思う。

牡蠣はもう少し後のようだが、白子天なんかも始まっていて、楽しい季節の到来、万歳というやつだ。で、ついつい日本酒の瓶に目が行ってしまうのだが。

【お店情報】

泰明庵　銀座6-3-14　地図