涵梅舫 麻婆豆腐定食 (銀座)
長く読んで下さっている方から、「食べている物をみて、今余裕がないんだなっていうのが分かります」と告げられたことがある。確かにそうで、やたら、玉子やカレー、そして辛いものが続くときは、余裕がないことがある(単に食べたくてというときがほとんどではあるが)。
そんなわけで、昨日も今日も麺類というのはナンだしと、麻婆豆腐を食べようと涵梅舫へやって来た。最近は、麻婆豆腐ならここが一番好み。
先ず、プシューと音を立てながら、布巾を被せた土鍋でやってくるのがワクワクする。店の方が火傷しないように注意しながら、そっと蓋を開けてくれると、中にはグツグツと沸く麻婆豆腐。湯気と共に立ち上がる香りと、山椒の痺れ具合が特に好みだが、豆腐の滑らかさや、ゴロッと入る挽肉の噛み応え、コク味が次々とやって来て賑やか。
食べ終わりに近くなって、豆腐や挽肉の潜れたところを救ってご飯に乗せる。味も色味も濃くご飯に最高なのだが、頭を過ぎったのが「美味しいものは、糖と脂で出来ている」というあのフレーズ。確かに、確かにそうなんだ。でも――とレンゲで掬って頬張る。あゝ、やっぱり旨い。
【お店情報】
銀座 涵梅舫(かんめいほう) 銀座2-4-6 銀座ベルビア館8階 地図
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