磯野家 かきめし＋寒ブリの刺身 （築地）

築地市場最後の牡蠣シーズン。それで食べたいものがあって、築地場内までやって来た。カキフライやカキバター、カキラーメンに牡蠣豆腐。あれもこれもと思うが、築地にやってこられる時間は、ほとんどの店が店じまいをしている午後２時以降。けれども、それなら磯野家だ。１６時まで営業しているありがたき店。そして、冬季の名物に「かきめし」があって、炊き込みご飯好きとしては、どうしても外せない。

伺ったのは、２時半前。それでも少々待つほどの繁盛ぶり。中華・洋食・和食と揃う築地で働く方の食堂だが、今日は中華が休みで、フライ等の洋食に注文が殺到しているらしい。カキフライにしようか、ラーメンや焼きそばも気になるしと思ってきたが、「かきめしとか、寒ブリの刺身とかなら早く出せるよ」とのアドバイスに従って、寒ブリの刺身定食のご飯をかきめしに代えて貰った(1,360円)。

いやいや、この牡蠣の麗しきお姿。ぷっくり丸々とした牡蠣が茶碗の上に３つ鎮座。茶色いご飯には、牡蠣の風味がしみ込んでいて、柚子の香りがふわりと抜ける。小をお願いしたが、あっさりぺろり。これなら大でも良かったくらいだ。

寒ブリは、14kgオーバーのものらしい。たっぷりと脂が乗っているが、それでも脂自体は軽やかで、厚切りなのが嬉しいくらい。浅利の味噌汁に白菜の漬物付き。

周りは市場で働く方や近隣にお勤めと思わしき方々ばかり。フライものの他、ソテーやオムライスを頬張る方もいれば、ビールを傾ける方も。ホームページに書いてある「総合食堂」という文字が、しっくりとくる愛おしさ。あと何度来られるだろうか。

【お店情報】
磯野家　築地5-2-1 築地市場内　地図