オーベルジュ・アンドラ・モンターニュ (南魚沼)
初夏のアンドラは、イタリアの風が吹く。
GWでも夏休みでもない時期に、アンドラに行こうと思い立つ。予約の連絡を入れたところ、お休みやら、ワイン大使としての仕事等で海外に行かれているやらで、予約が取れたのが、オーナーシェフの熊おやじさんの帰国直後。「お土産をたっぷり出すから、愉しみにしてて」だって。
夜はお馴染みのお任せのコース。アミューズは、ここで使う魚の多くが届く新潟は能生のキジハタのカルパッチョ。薄紅色が美しい身は、淡白ながらもモチモチとして豊かな旨み。それに、能生の魚ということ。戴くときいつも思う透明感。
もう一つ続いて、能生のボタン海老。フリットにして、アスパラを添えて。極薄い衣で、口に含むと芳ばしさに続いて、兎に角、海老らしい身の旨みと甘さ。生のとろりとした身も魅力だが、残り香と後を引く旨みが堪らない。
お土産の一つの乾燥ポルチーニを使ったリゾット。干したことで増した旨みと風味豊かな戻し汁。この色の深みの素敵なこと。香りだけでも酔えそうだ。
こちらも旨みと香りがたっぷりのマイタケのスープ。こちらのスープはいつも、研ぎ澄ませ、エッセンスだけを取り出したようで、見た目はシンプルだけれども、口に含んだときの香りや味わいは芳醇で豊か。毎度の楽しみの一つだ。
続いては、能生の真鯛のフィレイ。こちらもお土産の一つのパスタ料理。南イタリアの巻いたパスタで、ソースやほぐれた真鯛や、ドライトマト等幅を揃えて切り揃えられた具材が良く絡んで、うんまいの。
馬にロバ・イノシシなどのハム。これもお土産。ロバ肉は初めて口にしたけれども、馬やイノシシよりも香りも味にもクセがなく、食べやすくてびっくり。脂も上質。
メイン料理は、シャロレー牛のソテー。随分と食べた後なのに、もうちょっと食べたいと思ってしまう。
最後は、ティラミス。といっても、その後も、お土産のグラッパを戴いたりして、夜遅くまで大満喫。二階に上がれば、ベッドに倒れるだけっていう安心感が、また拍車をかけるのだ。
朝は、ヨーグルトにフルーツ、元気いっぱいのサラダのスープ、玉子料理とベーコンという変わらぬ構成だが、夏らしい野菜がふんだんで、季節を違えて来る愉しみを改めて思う。さて、次はいつにしようか。
【お店情報】
AUBERUGE-ANDRA-MONTAGNE 新潟県南魚沼市宮野下1191-1 地図
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