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2017年1月15日

Capio (阿佐ヶ谷)

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こんな店を待っていた!12月にオープンしたばかりの新店に、ハマってしまって、1ヶ月間でもう3回。


12月の頭。阿佐ヶ谷駅を北口に出て、アーケードを抜けて100mほど。趣ある赤レンガ色のアパートメントの1階に、オープンを知らせる花を見つけた。水色に塗った壁が印象で、店前にあるフライヤーを手の取ってみると、南イタリアの郷土料理を出す店らしい。

 

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何より心惹かれたのは、ランチが、パスタランチだけではないということ。前菜に鮮魚のアクアパッツァのランチなんてあって、まるで、昼から飲んで下さいと云っているよう。サラダにパンと、5種類ほどの盛り合わせも然ることながら

 

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アクアパッツァの素敵なこと。丸々一尾の魚にあさりにマテ貝。そして、それらの旨みが染みだしスープの濃い色!これが堪らなく旨いんだ。後から聞いた話だが、昼からボトルを開けていくお客さんもいらっしゃるそうで、その気持ちは凄く分かる。兎に角大満足で、会計と同時に、夜の予約をしてしまった。

 

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南イタリアといえば、魚介と柑橘のイメージだが、まさにそんな感じ。それも郷土料理らしく、美しくキラキラしたというよりは、見た目は素朴。それでも、肝をつく旨さ。例えば、「クロシティーニ」なら2種類あって、ポルチーニ香るレバーと、なんと鮪の玉子。どちらも捨てがたいと悩んでいたら、盛り合わせましょうか?なんて、素敵な提案。

 

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こちらは、長崎から直送のよか鯛のカルパッチョ。上に乗るのは金柑。酸味と甘み、それに柔らかい苦みが、鯛と野菜と合いながらもとても印象に残る味わい。

 

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鮪のトリッパ?と気になって頼んでみたら、胃袋やらハツやら、いろいろな内臓の煮込み。丁寧に仕事がされているから嫌味はないけれども、それぞれの食感も風味も色々。煮込みやモツ焼きで飲むのと同じだよね。

 

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肉類も内臓系が豊富で、ある日に頂いたのは、牛の脾臓の煮込み。ソチリアでは、これをパニーノに挟んで売る屋台が沢山あるのだとか。薄くスライスして、こちらでは葉野菜とレモンともに。

 

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ソーセージ好きとしては、頼まずにおれなかったメカジキのサルシッチャ。嚙みつくと、魚らしい旨味たっぷりだけれども、軽い脂がプチッと弾け飛ぶ。これ、スキスキ。

 

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そして、アクアパッツァを頂いたときから気になっていたクスクス。店内にも、イタリアでのクスクス作りを撮った写真が飾ってあったりして、一押の料理の一つなのだそう。肉と魚の2種類があるが、ここは前のアクアパッツァの印象に従って、魚をお願い。

 

すると、数種類の魚に貝を盛り込んだ盛り沢山な皿が登場。その盛り、香り、色味に、もう一撃。どうやっつけようかと思案していると、食べやすいように盛り付けましょうか?と声をかけてくれた。

 

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お願いすれば、こんなにも食べやすそうで、そそるお皿に。堪らず、スプーン山盛り一口。これがもうイケない。魚と貝から出たスープの旨みと香りの濃さに、クスクスの印象が変わるほど衝撃。魚なら丸ごと、貝もふんだんに使っているからこその旨味の厚さ。けれども、魚介らしい軽さもあって、あゝ、これはクセになる。


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しかも、追いスープ付き。旨みのエンドレス。

 

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若いご夫婦で営なむ小さな店で、ご主人は料理専門。お酒は奥様の担当。ワインリストはないが、聞くといろいろと勧めてくれるので要相談。個人的なもう一つのツボは、グラッパの豊富さ。しかも色のついたものの多さと云ったら。カウンターの上に映っているのは全部そうなんだ。

 

しっかりした料理から、ちょっと一杯まで。一人ならば、前菜を盛り合わせにしてくれたりと、委ねてみるのが愉しめる秘訣かも。まだ、走り出したばかりで、変えていくことも沢山あるだろうけれども、スタンスが堪らなく好き。これからが楽しみなのだ。

 

【お店情報】

Capio(カピオ) 阿佐谷北2-36-1 地図

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