やんたけ (阿佐ヶ谷)
美味しい店は数あれど、通う店というのは特別だ。自分の生活圏にあって、季節の肴と好きな酒が2つ、3つ。それだけでいいが、殊の外難しい。
やんたけは、先ず、その季節感が好きだ。走りと名残まで楽しめるものもあれば、ほんの2週間ほどのメニューまで。今ならば、例えば、水茄子をカルパッチョに仕立てたもの。サクサクとした食感とジュッと弾ける瑞々しさが、いかにも夏。
それに、刺身類が豊富なのも好きなところだ。この日は6種類ほどあって、しめ鯖と鯵のなめろうを。艶やかさを残した好みの〆加減のしめ鯖に、丁寧に叩いたなめろう。家でも作るが、ちょっと家では難しい。そんなところがとても好きだ。
刺身でどれにしようか迷ったら、盛り合わせを選びたい。3種類程の刺身を一人前の盛り合わせにしてくれる、程好き量がありがたい。
好物の鯵なら、揚げ物も好きだ。アジフライも登場するが、紫蘇と梅を入れた天ぷらも好きだ。鯵の旨みに紫蘇と梅干の軽やかさのアクセント。それに、骨のせんべいまで。一人のツマミとして、一皿でこのバリエーションは頼もしいばかり。
見つけるとお願いするのは、鶏チャーシューの煮玉子添え。キュッと旨みの詰まった鶏チャーシューは、酒のアテにピッタリだし、出汁の染みた煮玉子は、タマゴスキー垂涎もの。コックリと味の染みた黄身は、チャーシューのタレとしても秀逸だし、半熟玉子として食べてもとろけるような味わいが堪えられない。
ご夫婦お二人で切り盛りしている店ゆえ、混雑時には待つこともあるが、だからこその美味しさと居心地の良さが好い。
【お店情報】
やんたけ 阿佐谷北2-12-4 2F 地図
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