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2018年10月28日

酒場むゆう (阿佐ヶ谷)

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開店準備をしている頃から、気になっていた店。日本酒と魚料理が目を惹いたが、若い方々のエネルギーが溢れる店で、どちらかというと、静かに呑みたい自分にはどうだろうかと思っていた処。けれども、そんな危惧は伺った途端に一発解消。素敵な肴が迎えてくれた。

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お通しは、メニューに書かれているお通し4種類から一つを選ぶ仕組み。切昆布煮だったり、春の初頭にはうるいのお浸しや、スモークホタルイカのオイル漬けだったり。これにサワーやこうばし茶割りなんかで喉を潤しつつ、何を注文するか、品書きを眺めながらニヤニヤするのが定番だ。

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そして、刺身の欄を見る。大抵4、5種類ほど並んでいて、今日の気分はなんだろうと考える。或る日には、好物の〆鯖があってお願いすると、こんなにもキラキラして生やかな好みの〆加減。眺めているだけでも、酒が飲める。

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貝の煮たのが好物で、見つけるとついつい頼んでしまうもので、ここでも磯つぶ貝があるのを見つけてお願い。「スープが美味しいので是非」と云いながら、レンゲを渡してくれたので、ハテ?と思って見てみると、一般的な醤油ベースの煮貝ではなく、貝の旨味エキスがたっぷりと染み出たスープ。確かに、これだけで好い肴だ。

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こちらも好物のアジフライ。一尾丸々だからこその、お頭に骨付き。衣はザクザク、身はふかふか厚いフライは勿論、生姜がきいたタルタルも旨い。さらには、骨や頭はカリカリに揚げてあって、この一皿だけで何度も旨い。

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「牡蠣」と「芹」。好物が二つも並んだメニューを見たら、注文せずにはいられない。「牡蠣のセリ味噌松前焼き」は、牡蠣に自家製のセリ味噌を乗せて、昆布の上で焼いたもの。もう焼いている傍から、漂って来る香りだけで呑めるぞ。アチチと口にすると、牡蠣の旨味と潮の香り、そこに味噌の香ばしさと芹のあの独特の香りが不思議とよくあって、立体的で豊かな香り。それが嫌味じゃなく、酒を進ませるというのだから、ついついもう一本となってしまうのは許してほしい。

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煮込みなんて、これが見た目にも食べても旨いやつ。内容は日によって違って、この日は、牛すじの塩煮込み。親子丼をつくる取っ手がついた鍋みたいな鍋で提供されるもので、量はたっぷり。そして何より目を惹くのが、黄身とろとろの半熟玉子。タマゴスキー垂涎だ。


日本酒は10種類ほど。焼酎にホッピー、コダマサワー、ハイボール等々、すこぶる豊富。土鍋炊きのご飯や、これからの季節、鍋ものなんかも好いだろう。テーブル席も広く、グループにもおすすめだ。

【お店情報】
酒場むゆう 杉並区阿佐谷南2-20-7 田中ビル1F 地図

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