« いちにぃさん 蒸しとうふセット (銀座) | トップページ | 仲宮里 琉球コース (新富町) »

2019年6月 9日

吾愛人 (鹿児島)

R0007468002

宮崎を出て、鹿児島まで足を延ばす。鹿児島は7年ぶりだ。鹿児島は飲む店が沢山あって、温かく優しい空気と旨い料理、旨い酒という印象がある。今回はGWということもあって、鹿児島一の繁華街、天文館辺りも、悪天候にも関わらず、多くの人が行き交っている。

幾つか行ってみたい店があったが、やはりどこも客で一杯で、遅い時間にようやっと入れたのが、吾愛人。昭和21年の創業という老舗の薩摩料理店。店名の「吾愛人」は、「わかな」と読む。奄美大島の方言で「愛しい人」「大切な人」のことを「愛人」(かな)というそうで、「愛する人に接するが如く、お客様に最高のおもてなしを」という願いを込めているそうだ。

R0007461001

頂くのは、鹿児島やこの店の名物ばかりを欲張って。先ずお願いしたのは、きびなごの刺身。菊の花のように盛り付けにも拘った刺身は、銀色に輝いてピッカピカ。甘めの味噌を使った辛子酢味噌をチョンとつけて頂くと、きびなごの旨味に、味噌の甘さや酸味や辛子のスッキリとした風味が加わって、味わい豊か。こうなると、やはり欲しくなるのは鹿児島の酒。芋焼酎。

R0007468003

続いて届いたのは、店の名物というみそおでん。鹿児島でおでん?しかも、味噌?というのが知ったときの最初の印象。鹿児島の料理ではなく、店の先代が京都での修行中に伝授され、創業以来、受け継いで来たものだそう。大根や玉子、こんにゃくなど定番の他、黒豚三枚身、黒毛和牛すじといった鹿児島らしいタネに、目を惹くのは豆もやし。

味噌自体は穏やかだが、継ぎ足しているという出汁は、コク味たっぷり。そんな出汁を存分に吸ったおでんの旨いこと。そして、やっぱり焼酎をグビリ。

R0007472001

そして、つけあげ(さつま揚げ)は外せない。以前、鹿児島に来たときもその美味しさに感激したものだ。運ばれてくると、鼻を擽るのは揚げ立ての香り。堪らずアチアチと齧り付いて噛みしめると、返されそうなぷりぷりとした食感と魚由来の旨味に仄甘さ。あゝ、これにはやっぱり焼酎のお湯割りだ。

自分が普段好んで伺う小体な店とは違う大型店だが、店の活況と、板前さんがキビキビと働く姿が心地いい。鹿児島の旨くて温かい印象はここでも。そしてまた、この街に帰ってきたくなっている。

【お店情報】
吾愛人 本店 鹿児島市東千石町9-14 地図

|

« いちにぃさん 蒸しとうふセット (銀座) | トップページ | 仲宮里 琉球コース (新富町) »

コメント

おー、懐かしい!仕事の関係で鹿児島に住んでいたときは何度か行きました。ここは美味しかったですね~。
つけ揚げで思い出したのですけど、「菜菜かまど」さんというお店も秀逸でしたよ。そうそう、開かないきびなごも美味でした。

投稿: バード | 2019年6月 9日 19:17

●バードさん
そういえば、鹿児島にお住まいだったことがあるとおっしゃってましたね。
吾愛人、いいお店でした。私も住んでいたら、何度かお伺いしているだろうな~と思います。
菜菜かまどさん!今度鹿児島に行ったら、伺ってみます!
開かないひきなご、興味深々です。

投稿: のむのむ | 2019年6月10日 06:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« いちにぃさん 蒸しとうふセット (銀座) | トップページ | 仲宮里 琉球コース (新富町) »