FABBRO (阿佐ヶ谷)
阿佐ヶ谷駅の北口を出て、中杉通り渡り、たこ焼き屋を右手に通り過ぎてすぐのところ。以前、ピッツェリアがあった場所に、洒落た店が出来ているのが目に入った。プレオープンの文字と、メニューを見ればイタリアン。前菜のメニューも豊富で、カウンターも長め。一人で飲むにも好いんじゃないかと愉しみにしていたのだ。
最初に伺ったときの印象がとても素敵だった。「少しお時間がかかりそうですので」とか、「お一人だと少し多いかもしれませんから」と気持ちよく過ごさせてくれる提案がサラッと出てくる。そして、それに乗ってお願いしたキャロットラペや
タコとオリーブ、フルーツトマトのレモンマリネの柑橘の使い方がとても好みで、すっかり愉しくなってしまった。ワインは常時10数種類の自然派ワインがある。個人的な好みを云えば、ワインリストに香りの方向性が書いてあるのが好みだし、実際の説明も感じが好い。
前菜と云えば、例えば、ポロ葱のマリネとか。冷菜だが、とろりと甘く溶けるポロ葱。ここに、白ワインをクビリ。香りと旨味がじんわりと落ち着いてくる感じが心地好い。
少ししっかりした前菜ならば、例えば、鰹のカルパッチョ。隣になった方も皆注文する人気メニューだ。見た目も涼し気だし、生姜のソースや薬味の使い方が爽快で、茹だるような暑さに嬉しい清涼感。
この季節に見かけると、ついつい頼んでしまう鱧はフリット。鱧の美味しさを生かす軽やかな仕上げに、ギュッと密度のあるトマトソースをつけると、また雰囲気が変わるのが面白いところ。
それに、タマゴスキー的には外せないフリッタータなら、頂いた日は、夏らしく青唐辛子としらす、それにレモンをギュッと絞る仕様。一人だとボリュームはあるけれども、軽やかで白ワインと共にペロリ。
最近は、一人飲みが好きな阿佐ヶ谷需要に応えてか、前菜の盛り合わせが登場。一人だとお願いしなかったメニューがとても気になって来る素晴らしい組み合わせ。季節物のゴールドラッシュのパンナコッタの濃密ぶりも素晴らしいし、生サラミの肉感に感激。となれば、俄然、肉類が気になって来るというもので。そういう意味では、ラムや豚肉のローストなんかも気になっているし、自家製のパンがとても好いから、パンにモルダレッダを乗せたものなんかも、とても気になる。
普段、自分が好んで伺っている店よりも、ご夫婦、家族連れの他、若いカップルが多いのも興味深いところ。吉祥寺の人気イタリアン、パノラマキッチンの姉妹店というのもあるのだろうか。これからどんな店になっていくのか愉しみだ。
【お店情報】
FABBRO(ファブロ) 杉並区阿佐谷北1-3-3 川染ビル 地図
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