« ビフトロ バイラ コクシネル 真鯛のフリット (京橋) | トップページ | 京すし 煮魚膳 (京橋) »

2019年9月16日

しまや (弘前)

Img_20190815_174730001

昨年の青森の旅では、伺うことができなかったしまや。今年は、以前と同じように暖簾がかかり、引き戸を開けると、いつもの場所におかあさんの姿。「あら、いらっしゃい」と変わらぬ様子で迎えてくれた。

いつもお会いするご常連さんがいらっしゃるかと思いきや、平日ということもあって、それほど混みあってもなく、のんびりとした雰囲気。そうそう、こんな風に、親戚の家に上がり込んで、気持ちよく迎えてもらったみたいな感じも好きだ。

R0008510001

カウンターには、その日のおかずがズラリと並んでいて、そこから、コレとコレなんて選ぶ。端から端までお願いしたって、大した値段にはならないが、どれも美味しそうで、ついつい悩む。茗荷と味噌に、白滝と椎茸、油揚げ。地元の食事処として生まれた店らしいラインアップ。

R0008528001

おかあさんの座っている奥には、黒板があって、そこにはその日の品書きが書かれている。そこから、鮪にホタテの刺身。ホタテは、すぐそこに名漁場があるし、鮪にしてもそう。大間と漁場は同じ、お隣の三厩で揚がった鮪だったりするのだ。

R0008518001

と云いながら、そういう立派なものよりも、やはり地元の方が通う所以の料理が好きだ。なめこをお願いしたら、「最近モロヘイヤにハマっててね」なんて笑いながら、お浸しも出てくるという感じ。近くに住んでいたら、通っていること間違いなし。

R0008509002

から揚げなんかもあって、豊盃をグビリとやるのも好い。家の食卓に近いが、それとは少し違うところが大好きだ。

R0008514001

例えば、これ食べてってと出てきたのは、インゲンの炒め物。これは何気なく見えるけれども、インゲンの切り方がとても特徴的らしい(弘前とイギリスのどこかにしかないというようなことらしいが)。そんな御託はさておいて、キッパリとした切り口と、シャクシャクとした食感、噛むほどにジワリと水気が滲むような瑞々しさ。素朴が、オッと思わせるところがそこここに。

煌びやかなものや、観光的に分かりやすい目印のあるものでもなく、郷土に根付いた日常の延長にある店。それこそがここの味。長年伺っている間に、随分と津軽弁も理解できて来たような気がしている(3割程度)。

【お店情報】
しまや 弘前市元大工町31-1 地図

|

« ビフトロ バイラ コクシネル 真鯛のフリット (京橋) | トップページ | 京すし 煮魚膳 (京橋) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ビフトロ バイラ コクシネル 真鯛のフリット (京橋) | トップページ | 京すし 煮魚膳 (京橋) »