イズミル (阿佐ヶ谷)
知ってから十数年。天邪鬼を拗らせてこれまで訪ねてこなかったことが、本当に悔やまれるが、その分、これから伺いたいと思う絶品トルコ料理店。阿佐ヶ谷駅北口ビルの2階。トルコブルーの看板とイズニックタイルが目印。
伺ったのは、或る日曜日の夜。予約をせずに伺ったが、店内はほぼ満席。危うく入れないところだった。満席だが騒がしくない。穏やかで楽し気な空気が漂っている感じがとても好い。
さて、先ずは前菜からと頂いたのは、6種類の盛り合わせ。ディップや好物のヨーグルトを使った和え物などが豊富なのがとても素敵だ。ひよこ豆のディップのフムスや、ほうれん草や人参のヨーグルト和え。焼きナスのディップのパトルジャン・エズメは、焼きナスをキチンと作ったときの香りがして、親しみもありつつ、丁寧に作られていることがわかる。真ん中はサービスだと出してくれたピーマンのドルマ。中には米と松の実。ピーマンと米が何ともいい一体感で、香りも好い。
それらを付けて食べてと勧められたトルコのパン「エキメキ」が、まぁ旨いこと。香り高くて、割るとふかふか。熱々のうちはもちろん、冷めてもこれだけでパクパク食べてしまいたくなる美味しさ。
ケバブは食べようと決めていて、他に何を戴こうかと悩んでいたら、店の方から、「温かい煮込み料理もいいですよ」とのお勧め。日替わりの煮込み料理のことで、この日は羊で出来ますよというから、羊好きとしては飛びつかざるを得ないでしょう。羊肉に、トマトや茄子、獅子唐を入れた煮込み。馴染みのある味だが、洗練されて透明感のある味わい。
ケバブも何種類もあって悩ましい。羊は煮込みでお願いしたから、店内でグルグルと回っているドネルケバブを。噛み締めるほどにギュッと詰まった肉の旨味やスパイスの風味がじわり。それに、付け合わせのピラウが、これまた驚くほどに香り高くて、丼でいけるなんて思ってしまう。
トルコビールからワインへ移行して、調子に乗って飲んでいると、「これ、私からのサービス」と、シェフから届いたのがシガラボレイという葉巻の形をした巻き揚げのピザ。熱々で中にはチーズがとろり。あったらあるだけ食べてしまいそうだ。
今回は複数で伺ったが、一人のときは、数種類の前菜と肉料理を盛り合わせたおまかせプレートがおすすめだそう。それなら、俄然お伺いする回数が増えそうだ。
【お店情報】
イズミル 阿佐谷北2-13-2 パサージュ阿佐谷2F 地図
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