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2020年2月 2日

オーベルジュ アンドラ・モンターニュ (南魚沼)

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昨年末は、南魚沼・石打にあるオーベルジュ・アンドラモンターニュ。元々は、スキー場近くの美味しい宿だったのが、今ではすっかり、本を読む以外は、飲んで食べて寝て過ごす場所。今年はびっくりするくらいに雪がなく、目新しい景色。

お愉しみの夕食は、去年と比べて、少し構成が変わっただろうか。しっかりフレンチではあるが、それだけにはとどまらない旨い料理とワインたち。そんな或る日のメニューをご紹介。

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最初のアミューズは、妻有(つまり)ポーク黒ラベルのリエット。昨年も頂いた記憶があるが、口当たりはもちろんのこと、まろやかな脂がやさしく、さらりと溶ける。だからこそ、個性の強いロッゲンブロートと好相性。

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続いては、キビレのサラダ。黒鯛に似た魚で、著名な漁師、村公一さんのものだそう。見るからに透明感のある白身で、噛み締めるほどに、じわりとやって来る甘味。緑の葉物はディルとわさび菜。刺身と山葵と似た雰囲気で、アクセントとしてとても好い。

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里芋とシャラン鴨のポテサラ。熊シェフが作ると、ポテトサラダはこんな風になるという見本のようなもの。ねっとりとした里芋を口に含むと、鴨のコク味と脂の香りがじわじわと。しゃべって口を開けるのが勿体ないような豊かさ。

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そして、ボラのパン粉揚げへと続く。細やかでサクサク、軽やかな衣の下には、ふわっとした白身。添えられた白菜の焦がした香ばしさと、淑やかさ。それに、有機レモンの嫋やかな酸味が心地いい。

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フォアグラのサンドイッチが名物の一つということもあって、ここでは毎年、何等かの形でフォアグラを頂いているが、これは初。フォアグラのムースをブリオッシュに乗せたもの。クリームが入ってリッチな味わいのムースに負けない、バターが芳醇なブリオッシュ。一方で、口溶けも早く、あっという間にその存在はなくなるが、残り香がまた美味しい。一番上にワラビの粕漬けが素晴らしかったが、この話は、また後日。

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メインの肉料理は、白糠産のエゾ鹿のロティ。肉質は滑らかでしっとりと柔らかく、喰むほどに舌にしっとりと絡みつくようで、何とも艶めかしく官能的。

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そして、今回最も印象的だったのが、おむすび。コースの途中でリゾットやおかゆのような形で出されることが多かったが、ここへ来てのおむすび!このしっとりとつやつや輝く白い三角と黒い海苔。齧り付くと、柔らかな舌触りと粘り、それに、自然でたっぷりとした甘味がズドン。こんなおむすび、食べたことない。脳みそから、何か知らないものが出そうなくらいに衝撃的。

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食事が終わって、ここでデザート。この日は、京人参のガトーと、紅玉のクーヒェン。これらも、もちろん熊シェフの手作り。たっぷりした量があるが、自然な甘さや旨味にペロリ。

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最後はチーズ。チーズがコースに入っているのは初めてだ。パルマ産の黒トリユフを挟んだブリーチーズ。

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久しぶりに朝食のことを紹介。前日にあれほど食べて、飲んでも、不思議とお腹が空いて、朝食が愉しみなのだ。自家製のヨーグルトに日替わりのフルーツ、サラダにスープ、そして自家製ベーコンとハム、玉子料理。サラダの活きの良さ、スープの温かさ、自家製のベーコンやハムの美味しさ。旨いパンに、ハムや玉子を乗せて、オープンサンドにしていただくのがとても好きだ。

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日によっては、テラス席での雪見酒や、秘蔵の何かが出てきたりなど、面白い展開になったり。今回は、アプリコットの蒸留酒の飲み比べ大会に。美味しいもの、愉しいものがいつも待っている。

【お店情報】
AUBERUGE-ANDRA-MONTAGNE  新潟県南魚沼市宮野下1191-1 地図

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