roji spice&__ (中野)

ついつい路地裏を覗いてしまう質だ。中野の南側、マルイとレンガ坂の裏手に入り組んだ路地があって、あの路、この路と歩いていると、桃園稲荷の脇の路地で気になる1軒に出会った。黒板には、「roji spice &_」という店名と「スパイス料理とナチュラルワインの店」という案内。左手を見ると、古民家を改装したような洒落た店。
カウンターやテーブル席の他に、一人、二人用の小さなテーブル席があって、一人でのんびり過ごすには、そこがお気に入りの場所。前菜の盛り合わせに、サラダ、魚料理に肉料理、もちろんカレー。これらの全てに、拘りのスパイス使いがされている。
酒飲みとしては、前菜の盛り合わせが豊富なのがとても嬉しい。紫キャベツのマリネなら、コリアンダーシードとバイマックルとエスニック風味。ミニトマトなら、鰹節のようなモルディブフィッシュを使った風味付け。

別の日に伺ったときに選んだ前菜は、丸いパニプリを割ると、カレーリーフが香るポテトサラダが入っていて、キャロットラペにはクミン。紅しぐれ大根には、ミントやディル、フェンエルなどが爽やかに香る。スパイスをいうと刺激的なイメージを持つ方もいるだろうが、個性的だが穏やか。口にするたび、なるほどなぁと関心したり、感心したり。

メニューを開いたときに、先ず、これを食べなくては!と思ったのが、ウフマヨ。そう、玉子とマヨネーズである。

黄色に染まった玉子にナイフを入れると、絵に描いたようにとろ~り半熟の黄身が溢れ出す。これが、アンチョビマヨネーズと、クリスピーマスタードオイルと混ざり合って、なんとも複雑。特に、マスタードオイルのザクザクとした食感、爽やかな香りと辛味がとても素敵。大好きな玉子の別の顔を見たみたいだ。

こちらも好物のソーセージ。しかも自家製というからお願いしてみると、タマリンドに粒マスタード、バルサミコを合わせたソースも印象的だが、ソーセージ単体でも素晴らしい。むっちりとして、ナイフを入れると、パンッと弾けそうなくらいにミッチリと入る肉。噛むほどに、ジワジワと旨味と肉汁が溢れる仕様にグュと来る。

サラダだって、一筋縄ではいかないらしい。香るタコとアボカドのサラダなら、パクチーや青唐辛子が香ってオリエンタル。ハーフサイズの用意がある料理も多く、一人でも安心だ。

もう一つ肉料理で気になったのは、ハラミのステーキ。届いたのは、この絶妙な焼き加減。薔薇色が美しい。そのままでも美味しいが、マーガオやルビーソルトを添えると、ハッと旨味が引き立つよう。
酒類は、ビールやハイボール、フェンネル茶やクミン茶の焼酎割りなどがあるが、おすすめはナチュラルワイン。料理と合うものをと聞いてみれば、いろいろと教えてくれるのも、また愉しい。今のところカレーまで行きつけていないが、ハーフサイズもあるから、次こそはと思っている。
【お店情報】
roji spice&__ (ロジスパイスアンドアンダーバー) 中野3-35-1 地図
| 固定リンク
コメント