田っくん商店 (阿佐ヶ谷)
伺うたび、やっぱり好いなぁと思う田っくん商店。魅力の一つは、こんなファサードの立ち飲みながら、しっかりと手がかけられた料理が出てくるところだ。
冷奴一つとっても、気が利いている。いか、おくら、納豆のばくだんと品書きに書いてあったが、ネバネバの旨さはもちろん、かかっている出汁の美味しさがバツグンで濃密。
刺身なら昆布締めも。或る日は、平目の昆布締め。昆布の色が少し入って、ねっとりした感じが好み。それに、色々試してみて下さいと薬味や醤油、土佐酢などをズラリと用意。あれこれ愉しみながら、厚い旨味で酒が進む。
果物を上手く使った料理が季節ごとにあって、これも愉しみの一つだ。秋には、柿の白和え。春先には、苺とセリ、帆立の胡麻酢和えなんてチャーミングだし、
毎年の夏の愉しみは、桃と生ハムに、胡麻クリームを纏わせたもの。桃はおそらく一つ丸々くらいたっぷりと。桃の瑞々しさや甘みに、コク味に塩気。美味しい水分が口いっぱいに広がって、そこへ夏らしい酒をグビリ。
焼き物も面白い。初夏に頂いたのは空豆焼き。「鞘の中のワタが甘いのでぜひ掬って」と云うので頂くと、とろりと甘くて、豆らしい青さも残るホコホコと甘い香り。今まで知らなかったのが、勿体ないと思うくらいに好きな味。
最近感激したのは、ハタハタの一夜干し。品の好い脂が焼けた香りだけでもう呑める。口ににしても、噛むほどに上品な旨味と香りがジワリジワリ。これは堪らん。
揚げ物も充実していて、つい先月、お願いしたのは、サワラのフライ。日によっては、真鯛やメカジキなども。繊細な衣と上質な旨味に、XO醤ソースが好いアクセント。ちなみに、真鯛やサワラの豆豉蒸しもおすすめだ。
和食っぽいものが多いが、麻婆豆腐などもお得意。これらは、先の豆豉蒸しやXO醤使いから知りえるところ。件の麻婆豆腐なら、届いた途端、香りからもう美味しい!脂っこさや辛すぎることはなく、塩梅がとても好きだ。
さて、冒頭で述べたが、2号店が程近くにオープンする。場所は、東京メトロ、南阿佐ヶ谷駅からほど近く。人気居酒屋がしのぎを削る一角。工事中のところを見ていたところ、1号店とは雰囲気が異なる感じ。こちらも人気が出るんだろうなぁと今から愉しみなのだ。
【お店情報】
田っくん商店 成田東4-37-8 ハイライフ阿佐ヶ谷1F 地図
田っくん商店 その2 成田東5-42-10凌雲閣マンション106の1 地図
| 固定リンク
コメント