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2021年10月15日

カフェクレエル ふっくらハンバーグ (荻窪)

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自分にとって荻窪は、夜飲みに来る街だった。もちろん、週末など、昼に買い物に来ることもあるが、ほとんどは旨い肴と酒を求めて来る街。けれども、在宅勤務が始まって、街の見え方がすっかりと変わってしまった。昼に来ると、これまで目に入らなかったものが、気になって来る。

この、クレエルもそうだ。呉さんの台湾料理や、クレープリーのコムデジュルノーと同じ、荻窪駅北側の寿通りにある喫茶店。約半世紀という古い店だそうだが、洒落た店構え。それに、ランチメニューが充実していて、気になっていた。今日はハンバーグの気分で、たしか、ハンバーグのランチがあったはずと足を向けた。

扉を開けると、「いらっしゃいませ」と明るい声が聞こえてくる。「お好きな席へどうぞ」と言われるが、カウンターに、小さな2人掛けのテーブル、4人掛け、6人掛けと想像以上の客席数に、少し戸惑う。一人だしと2人掛けのテーブルに納まろうとすると、「広いお席にどうぞ。この時間なら大丈夫ですよ。」と4人掛けのテーブルを勧めてくれる。ソファはふっかり。あゝ、とても居心地のいい店だ。

ハンバーグと決めては来たが、改めてメニューブックを開いてみる。厚みがあるそれには、珈琲に紅茶、フレッシュジュース、ケーキやパフェ、ホットケーキ、モーニングにランチメニューと幅広いメニューが並ぶ。そうそう、焼き玉子サンドも気になっているし、具沢山のミネストローネのランチもあるのか。次回以降の宿題だ。

さて、目当てのハンバーグは、小判状というよりも四角よりの個性派。それに、大きさの立派なこと。しかも、厚みもあってボリュームたっぷり。ナイフを入れると、その名のとおり、たしかにふっくら。そして、何が入っているのだろう。肉々しいというよりも、滑らかで軽い味わい。それに、赤いスパゲティが乗っているところに、キュンと来る。

これはご飯に合うだろが、次回以降のサンドイッチやミネストローネのことを考えて、敢えてトーストを選んでみたが、バターの染みたトーストの旨いこと、旨いこと(人生で一番かもしれないくらい)。また、セットのサラダはシャキシャキで、ドレッシングの味わいが懐かしくて泣かせる。食後には、サイフォンで入れた美味しい珈琲をゆっくりといただいて、束の間の休息を。

12時を少し回った辺りから、ご近所にお勤めと思わしき方々が続々と来る。ハンバーグや鶏の照り焼き、ナポリタンにカレースパゲティ、サンドイッチと、皆、お気に入りのものがある様子。それをベテランのご夫婦と、雰囲気からすると恐らく娘さんだろうか。3人で気持ち良く切り盛りしている。店内も確かに新しくはないが、清潔で、きっと昔はハイカラだったんだろうなと思わせる洒落た設え。とても好い店に出会えたと、帰り足は気持ちもほくほく。もうすっかりお気に入りだ。

【お店情報】
カフェクレエル 天沼3-30-2 地図

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