恵 きざみうどん (荻窪)
昨晩、うどんの話をしていたらからか、どうしたってうどんの気分。それなら向かうは、荻窪の手打ちうどん 恵。伊勢うどんで育ったから、うどんと言えばやわらかいもの。それとは違う旨いうどんがあることを教えてくれたのがここだ。
カウンターが3席ほどと2人卓が一つという小体な店。「こんにちは~」と暖簾をくぐると、「いらっしゃいませ」と女将さんとうどんを打っている息子さんが出迎えてくれる。
好きなのは、温かいきざみ。今日もきざみかなぁと思って来たが、壁に貼られたメニューを見ると、例えばカレーうどんとか、暑い時期に冷たいなすおろしなんてどうだという気がしてくるが、あの好きな味を思い出すと、やっぱり温かいきざみなのだ。
「お待たせしました~」とカウンター越しに届くのは、醤油っ気が感じられない、仄かに白い透明な出汁と、たっぷりと入る葱と油揚げが印象的なうどん。先ずは大好きな出汁と具を一口。やわらかくなった葱と、その甘味が染み出た出汁、それらを吸った油揚げ。絶妙なトライアングル。淡く感じるが、押しつけがましくなく、じわじわと口に身体に染み入る旨味の品の良さ。
そしてうどんは太めの手打ち麺。コシやもっちりとした弾力と、噛んでいると小麦が広がってくるところが好きだ。もちろん出汁との相性も好い。器に入っている皆が主役。
少し涼しくなってきた今日でも、食べ終わる頃には、すっかり汗をかいてしまうが、美味しさと満足感に幸せいっぱい。寡黙ながら、温かい店の雰囲気も好きなんだ。
【お店情報】
手打ちうどん 恵 天沼3-6-21 地図
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