ムスビ (阿佐ヶ谷)

昼は定食、夜は酒と。魚料理が旨い店。
杉並区役所から青梅街道を高円寺方面へ2,3分。ビルの1階だが木を基調とした入口と黄色と赤の派手なサインが目を惹くのが、ムスビ。阿佐ヶ谷の一番街で人気の酒場むゆうの姉妹店。店名には「サカナとメシとサケ」という言葉が付いていて、その通りに、昼は魚と定食。夜は、魚と酒が楽しめる店。昼の様子は、何度かここで書いて来たから、今日は夜のことを。
暖簾をくぐると、「いらっしゃいませー」と元気な声が帰って来る。店も開店したばかりということもあって、明るくて清潔で気持ちがいい。テーブル席もあるが、厨房を囲むように設えられた立派なカウンターに陣取って、料理が出来ていく様子を見ながら酒を呑むのも楽しい。

先ずはお通し代わりに、早くでるおばんざいを頼むのが好い。和え物や煮物、お浸しなどが330円~というのもうれしい。迷ったら6品の盛り合わせだ。この日は、新ごぼうの胡麻和えも、小松菜となめこのお浸し、冬瓜煮。自家製のシーマーミー豆腐にポテトサラダ、南蛮漬け。量もたっぷりとあるし、味わいや食感も千差万別。これだけで相当呑めるというものだ。

魚が得意とくれば、先ず刺身だ。刺身だけでも8種類ほど。或る日いただいたのは、イザキ。焼霜造りで、口にすると、脂がにじみ出て、それから炙った香ばしさがふわり。

魚だけでなく、魚介類ももちろん豊富。ちょうどいくらが出始めた頃、雲丹といくらの茶碗蒸しを見つけてお願い。雲丹やあおさの風味はもちろんだが、茶わん蒸しが白いことにも興味津々。黄身が白い玉子を使っているそう。玉子部分がさっぱりとして、あおさの風味にとても合う。

焼売だって、海鮮仕様。海老・ニラねぎトロ・貝があって、悩んだから盛り合わせを。プリプリ、もっちり。食感も味わいもいろいろで、盛り合わせだからこそのお楽しみ。

今一番気にいっているのが煮付けだ。或る日、金目鯛の煮付けを見つけてお願いしたら、しっとりふっくらとした魚自体の旨味はもちろん、煮汁の旨さにグッとくる。煮汁が染みた豆腐も見事なこと。これで燗酒をゆっくり飲る秋の夜長なんて最高だ。
旬の食材が多いから、最近は蟹なども品書きに登場しているそう。カウンターもあれば、広めのテーブル席もあり、使い勝手の良さも魅力。魚が食べたいときに、昼にも夜にも伺える頼もしさもありがたい。
【お店情報】
ムスビ サカナとメシとサケ 阿佐谷南1丁目11−2 麻生商会阿佐谷モト・ルーム 地図
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