Capio (阿佐ヶ谷)
旅立ちのはなむけに。
2016年の12月。当時住んでいた家の近くにオープンした南イタリア料理店。まず昼に伺って、すぐ夜の予約を入れたりして、1カ月に3回伺ってしまうほどにハマッてしまった。あれから6年。Capioは、この2月末を目途に阿佐ヶ谷の営業を終えて、鎌倉に移転する。
何が好きだって、先ずは料理だ。イタリア料理というと、なんとなくキラキラしたイメージがあるが、ここで出される茶色い料理が好きだ(もちろん色鮮やかな料理もある)。先日いただいた中では、例えば、ロマネスコのアフォガード。赤ワインを使った蒸し焼きで、ロマネスコのホクホク感と赤ワインや焼けた風味が美味い。
野菜や豆をくたくたに煮たのもそう。この日は、黒鯛と黒キャベツ、豆の煮込み。黒鯛の上品な旨味はもちろんのこと、スープを吸ったくたくたキャベツや豆が、この料理の真骨頂。くったりとろりとした食感とやさしい味わい。前菜や、メイン料理の付け合わせに添えられる青菜のくたくた(こういうメニュー名)も大好物。
クタクタといえば、定番的にあるパプリカのマリネも、ついつい頼んでしまうもの。パプリカはくたくたで、とろりとした口当たり。パプリカの甘さと酸味がギュッと来て、お腹が整う前菜として最高。
カルパッチョのドレッシングや、肉の添えられたソースなどが個性的で印象的なのも好きなところ。ある日の豚ハラミのボッリートなら、やわらかく煮込まれた豚肉に、パセリの爽やかさが眩しい。これらの料理に合わせるワインも、個性的だが、おすすめの中からどれを選んでも間違いない。
数年前から自家製チーズを始めて、料理の幅を広げたと思う。例えば、冒頭写真の自家製のストラッチャテッラと牡蠣のペーストとのブルスケッタなら、チーズの濃厚でミルキーな味わいに、牡蠣の旨味。それを引き立てるパンの焼き加減の素晴らしさ。
写真の自家製のモッツァレラチーズをトマトに入れて焼いたものなら、ナイフを入れるとチーズがとろーり。トマトに焼いてとろけたチーズだけでも堪らないのに、ハーブやナッツの風味と食感が味わいにを豊かにして、届いたときから食べ終わるまで、ドキドキしっぱなし。
今年の正月用に、自家製チーズの詰め合わせを購入。写真は、デザートチーズのフロマージュフレ。まわりのキラキラはドライフルーツ。甘さもあるが、フレッシュでたっぷりとしたミルク感。
移転先を鎌倉にした理由の一つが、チーズを作るための牛乳により近い場所ということだそう。若いお二人のこれからが益々楽しみでならない。鎌倉方面の方、是非ご贔屓に。自分は鎌倉はもちろん、もう阿佐ヶ谷にある間に、また伺うつもりだ。
【お店情報】
Capio 阿佐谷北2-36-1 地図
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