泰明庵 せりそば (銀座)
牡蠣の季節がもうすぐ終わりということは、泰明庵のせりそばも終わりが近づいているということ。調べてみると、今シーズンはまだ1度しかいただいていない。3月は、他の月に比べて早く過ぎるイメージがあるから、気が付いたときに行っておかないと、後悔するに違いない。
入口の前まで来ると、扉を開けずとも、混雑している様子を感じる。ガラリと引戸を開けると案の定の賑わい。女将さんが「お一人?2階も一杯だし、ここでいい?」と空いていた1席を案内してくれた。
せりのそばは、せりカレーに、せりせいろもあるが、今日はシンプルにせりそばと決めてきた。かしわや豚など肉もなし。「根っこは」と言い出そうとしたところで、「根っこは入れておきますね」とニッコリ。ありがたい。
湯掻かれ、おそらく1把分はあろう程にたっぷりと盛られた芹の、湯気とともに立ち上がる香りに喉が鳴る。そばとともに啜り噛むと、シャクシャクとした音と共に、香りが更に強く立つ。そばつゆとの相性も好く、ボリュームも満点。五感が満たされるというものだ。
店に居る間、誰かが席を立てば、新たに客が来るという状態が続く。この雰囲気久しぶりと思う一方で、本格的に日常が戻って来たことを感じる。春が来る。
【お店情報】
泰明庵 銀座6-3-14 地図
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