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2023年4月16日

Ashu (荻窪)

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前菜も肉料理も、一人でも家族でも。気軽で美味い店がオープン。

荻窪駅の南口、仲通り商店街をズンズンと南下して、もうその先は住宅街というところ。明るく照らされた、見慣れぬ店を見つけた。近づいてみると、前菜が500円~というリーズナブルなビストロ。こぢんまりとして温かみがある雰囲気で、ここは好きになりそうという予感がする。

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メニューが書かれた黒板を見ると、前菜にサラダやスープ、肉料理、パスタなどが並ぶ。先ずは、いろいろ食べてみたいしと前菜5種の盛り合わせ。キャロットラペに、鶏ときのこのテリーヌ、鯖やサーモンの燻製、フムスなど。ハーブや酸味の使い方など、それぞれに工夫と個性がある品々。

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別の日に、盛り合わせではないものをと選んだのが、ちょうど季節の芽キャベツと蕪のアンチョビガーリックロースト。器ごとオーブンで焼いてあって、熱と香りからそそられる。アンチョビやガーリックの風味は程が良く、メイン料理を待つツマミとしてぴったり。芽キャベツや蕪を焼いたのが好きで、自分でも作るが、それがメニューとしてあるのが、店との相性の好さを思わせる。

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聞いてみると、肉料理が得意だそうで、初めて伺ったときにいただいたのが、ラムチョップ。これがまた伺おうと決めた一品。皿が届いたとたんに広がる香りにときめく。肉が焼けた香ばしさとミルクを思わせる香り。それにこの焼き色。そそる。噛むと、たやすく歯が入るやわらかさに続いて、焼けた脂の香りと軽やかさ。彼女が焼くラムに合わせるならと出して頂いたワインも相性も素晴らしくて、うっとり。

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次伺った時は、鴨をお願したらこの淑やかさ。脂と身のバランスを活かした火入れも素敵だし、添えられた揚げた牛蒡やさつま芋との相性も好い。一人前でこれを気軽に出していただける幸福感。

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もう一方踏み込んでドキドキしたのが、ロースト玉葱とゴルゴンゾーラのグラタン。グラタンは大好きだけれど、店によって量が違って、特にツマミとしては少々注文しにくい料理の一つ。けれども、玉葱とゴルゴンゾーラの組み合わせなら、やっぱり食べたいとお願いしたら、玉葱を半分にして、チーズをたっぷりと乗せた迫力はあるけど、つまみ仕様の好きサイズ。一口大にして引き上げると、玉葱の甘さとチーズの香りに喉が鳴る。はふはふと頬張ると、広がる濃厚な味わいと香ばしさ。そこへワイン。幸せでしかない。

ワインも、種類はそれほど多くはないが、件のラムチョップに合わせてとお願いすると、ある中からピッタリ合うものを出してくれるところも好い。夏に向けて、スパークリングを増やしたいとおっしゃっていたのにも期待したい。

ランチタイムの営業も始められて、地元のお客様も増えてきた様子。これから伺うのが楽しみなのだ。

【お店情報】
Ashu Ogikubo Dining 荻窪5-7-6かねこ友禅ビル1F 地図

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