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2023年5月28日

なないろ (五島・福江)

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久しぶりにGWに旅に出た。ずっと憧れていた五島列島。本当は昨年9月に行く予定だったが、台風直撃でやむなく中止。今回はそのリベンジというところ。9月に予約をしていた店に再度電話をしてみたが、GWは休みか既に予約で満席。新たに店探しを始めて、真っ先に予約をしたのが、ここ「なないろ」だ。

昨年12月にオープンした新しい店。五島らしい豊富な魚と、日本酒や五島で醸造しているクラフトジンなどの酒の揃え。それに、若いご夫婦で頑張る姿に惹かれてのこと。

生憎の天気、開店時間に伺ったにもかかわらず、既に先客がいらっしゃって、温かく賑やか。立派なカウンターの他、座敷もあって、想像していたよりも広い店内。こちらにどうぞと案内された席には、予約時に伝えた名前入りの今日のおすすめ。迎え入れてもらった感じがして、うれしい。

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さて、先ずはやっぱり刺身の盛り合わせ。届いたものを見て、その種類に驚く。立派なサザエから始まって、白身や青魚がずらり。石鯛や真鯛、イサキにカンパチ、黒むつ、〆鯖、きびなご、烏賊等。乗り切れず、鰺が後から来るのもご愛敬。

イサキや石鯛などの焼霜造りの炙った皮と身の間の旨味も素晴らしいし、最も印象的だったのがきびなご。これほど厚みと味わいのあるものは初めてだ。

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貝の煮たのが好きで、ばい貝旨煮を見つけたら、もちろんお願い。味付けはやわらかいが、噛むほどに広がる旨味。これ永遠に食べられるやつ。

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そして、絶対に食べたいと思っていたメタボあじフライ。なるほど半身タイプと思いつつ、横から覗き込んで、その厚みに驚いた。これ1cmを優に超える。

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箸を入れると、ホコッと湯気が立ち上がって、しっとりとした身がちらり。堪らず頬張ると、ふかっとした食感と身の旨味がグッとくる。「メタボあじ」の名のとおりと、脂は十分のっているが品の良いこと。いいエッセンスだけ残したような素晴らしさ。こういうアジフライ、昔築地にあった「かとう」以来だ。

余りの美味しさに話を聞くと、奈留島の城山水産で扱っている鰺で、「まんまるあじ」という名前で一夜干しを製造販売しているそう。話を聞いてその場でオンラインで購入したが、これがまた、同じように肉厚で旨味がたっぷりのった一夜干し。鰺の一夜干しは好きで、沢山食べてきたが、こんなの食べたことないと思う美味しさ。こういう出会いも旅ならでは。東京で扱う店が増えてくれないかなと願う。

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話を戻して、五島産の真イカの下足焼。胴体部分の焼きものもあったけれど、下足好きなもので。やわらかくて甘味があるから、醤油や唐辛子がよく合う。

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山芋鉄板は、実は好物。九州に来て品書きに見つけると、ついつい頼んでしまうもの。こちらの山芋鉄板は、山芋たっぷりのふわふわで軽やか仕様。

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最後に頂いたのは、福江島の「五島つばき蒸留所」のクラフトジンGOTOJIN。アルコール度数は高いけれども、やわらかい口当たりと香り。ここに来る前に歴史資料館で見たキリシタン信仰の慈しみを感じると思うのは、気のせいだろうか。

福江の繁華街の端にある店だが、この日は満席。聞いていると、既にここは美味しいという評判を得ている様子。ご主人の地元が五島だと聞いたが、若い方が戻って来て、良い店を営ってくれるというのは頼もしくうれしい。また五島に来るときは、必ずここに来たいと思っている。

【お店情報】
海鮮なないろ 五島市三尾野1丁目1-16 地図

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