酒と肴 ててて (荻窪)

通うこと決定。今後に期待しかない新店。
5月末にオープンした、ててて。長く愛された町中華の跡に出来た、酒と肴の店。先ず、店の構えが素敵だし、店のInstagramで窺える雰囲気や料理も好みの感じで、絶対好きになるだろう。こういう予感は外さない。

珍しく、予定の無い土曜日の夕方。土日は15:00だと聞いて、早い時間からお伺い。その日の一番客だったようで、長いカウンターを独り占め。天気のいい日だったから、先ず下町レモンサワーを貰って、何をお願いしようかと品書きに目を通す。

レモンサワーが甘くなく好みだし、品書きに食べたいものが多すぎて、この時点でわくわくが止まらない。こういうときは、盛り合わせだと、一人限定の酒肴盛りをお願いすると、見た目からしてグッとくる。稚鮎の南蛮漬けや、焼いた香りからもう美味い長茄子の焼浸り。いちじくの白和え、つるむらさきと茗荷のお浸し、炒り醤油豆と、食べたいと思っていたものが勢揃い。そして、改めて一つ一つ、個別に食べてみたいと思わせる味わい。

この日の品書きから、絶対に外せないと思っていたのが、もずく順才酢。順才好きだが、最近中々お目にかかれず、しかも、こちらは秋田の順才。つるつるぷりぷりの食感に、生姜が利いた合わせ酢の塩梅もとても好い。

やっぱりアジフライを見るとお願いせざると得ないと、お願いすると、塩梅の好い揚げ上がりもさることながら、自家製ぬか漬けタルタルがツマミにもなるという好き仕様。

居心地も好いし、まだ食べてみたいものがあって、ほどなく再訪。刺身も食べてみたいと思って、お願いしたのがお造り盛り合わせの三点盛り。この日は、スマカツオと姫鯛、白イカ。見た目にも美しいし、脂感や甘み、柔らかさなどの組み合わせの良さがまた素敵。

それに、ずっと気になっていた水蛸とわけぎのぬたなら、和え衣にキリッと利かせた辛子の塩梅がとても好きだ。

こちらも気になっていた出汁巻きと食べようと思っていたはずなのに、粟麩の田楽を見つけて。好きなんだ、麩の田楽。けれども、中々見かけることがないから、飛びついてしまった。もっちりした粟麩の食感に、コク味のある田楽味噌の旨いこと。特に、木の芽味噌の色味や香り、うまみの塩梅の好さが印象的。

料理だけでなく、燗酒をいただいたときの話にもときめいた。この端正な徳利。店の造りや照明、ライティングなども考慮して、京都の今宵堂で作って頂いたものだそう。店内も前の店舗の古材をリサイクルして使用するなど、店にも味わいたっぷり。
好い店を作ってくれてありがとう。今後には期待しかない。
【お店情報】
酒と肴 ててて 荻窪尾4-32-8 地図
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