酒の穴 お好みランチ （銀座）

今年中に、あの茶碗蒸しが食べたいと思い立つ。あの茶碗蒸しといえば、大好物の酒の穴の大きな茶碗蒸しだ。今年店舗の建て替えのため、仮店舗へ移転。移転したばかりの頃に伺ったら、以前以上の混雑ぶりでしばらく足が遠のいていたが、もう落ち着いただろうし、とにかく茶碗蒸しが食べたくて。

オープンは12時。12時少し前に店に向かうと、5階のエレベーターホールには既に待っている人が何人か。けれども、順番を待てば十分に入れる人数で一安心。店内の雰囲気もゆったりとして、すっかり落ち着いたことが分かる。

さて、茶碗蒸しだ。今日は、茶碗蒸しを含む３品のおかずが選べるお好みランチ気分で、どの３品を選ぼうかと考えながらやって来たが、店の方から教えていただいた「本日のかぶと煮定食」に立ち止まる。かぶと煮に、茶碗蒸しなど１品おかずが選べるという定食。かぶと煮も好物だし、茶碗蒸しもあるしと心が揺れるが、すでに３品はどれにしようかと悩んだ後だったから、今日はそのままお好みランチ。

選んだ３品は、茶碗蒸しと、定番のほうれん草の胡麻かけ、それにぶり塩焼きだ。届いた定食は、中々に理想的。季節の鰤はチリチリと焼けた皮や脂、程よい塩気が美味しいし、胡麻が贅沢にかかった胡麻かけも好い。

それに愛しの茶碗蒸し。この大きさ、持ち上げたときのずっしり感、堪らない。スプーンを入れると、中から海老や鶏肉、椎茸、銀杏、蟹の身等がお出まし。もう何度も頂いているから分かっているのに、掬うたびに、「おぉ、海老」「ここには銀杏」なんて、宝探しをしているようで、これまた楽し。頬張ると、出汁のきいた柔らかい味わいが、ほろりとろりと胃に落ちる。いつだって大好きだが、寒い時期には格別だ。

やはり茶碗蒸しが人気で、カウンターに座った方は皆茶碗蒸しをセットに。今度は、かぶと煮と茶碗蒸しかな。次伺うのが楽しみだ。

【お店情報】
酒の穴　銀座3-3-1 ZOE銀座5F　地図