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2025年4月29日

酒と肴 ててて (荻窪)

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好みの定番料理に、新しい季節料理。ますます好きが増すばかり。

オープンしてもうすぐ2年。初めて伺ったときから人気が出そうな空気を感じていたが、もうすっかり堂々たる人気店。伺う時は、事前に予約するのが習慣になった。それでも、今回は何があるだろうと想像しながら、その日を待つというのも、また楽しい。

最近訪ねたのは4月上旬。品書きには、春らしい食材を使った料理が勢揃い。筍に蛍烏賊、鰹に蛤、うどに蕗の薹、桜海老に青海苔、鰆等々。どれをお願いしても、大正解の未来しか見えない。

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先ずお願いしたのが、やりいかと筍の木の芽味噌。こちらで何度か木の芽味噌をいただいたことがあるが、色味や香り、旨味の塩梅がとても好きで。やりいかの上品な甘みや、筍のシャクシャクとした食感、そして広がる香りを、この木の芽味噌が存分に引き立てて、次の一皿への期待が高まる。

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次に届いたのが、鰹のなめろう。メニュー名を聞いただけで、酒が呑めそうな心難さ。もっちりとした食感から、さっぱりとした赤みの旨味。そこに生姜や葱等の薬味が加わって、コクのある味わいからの引き際の爽やかさ。この余韻が堪らない。

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ここで、刺身の盛り合わせ。この日は、鯵にアカムツ、石鯛、太刀魚、本まぐろ。ここの刺身は、いつも、白身や青魚が多めというのが好きなところだ。

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木の芽味噌つながりで、どうしても食べたかったのが、ふきのとう味噌のおきつね焼き。料理自体は想像できていたが、目の前に置かれたときの品の良さと想像できる美味しさを何と言おう。油揚げの中に、香り高い風味豊かな蕗の薹があふれんばかり。サクッとした歯触りと、ほろ苦さと程良い油分が、蕗の薹と相性抜群。ここへ春のやわらかな燗酒を。もう至福。

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そして、さつま揚げ。これまでも何度かいただいているが、今回は桜海老と青海苔という春の恵み入り。目の前に届いた瞬間に広がる香りに心が躍る。揚げ立てにかぶりつくと、ふんわりとした食感の中から、噛みしめるほどに桜海老と青海苔の香りが広がって、最後に残るのが、さつま揚げの土台を支える魚の旨味。これぞさつま揚げの醍醐味だ。

夏になると、穴子や鮎の風干しが登場するのも楽しみだが、その前の梅雨時期にどんな料理が並ぶのか。是非伺いたい。

【お店情報】
酒と肴 ててて 荻窪4-32-8 地図

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