輝咲 さわら塩焼き (有楽町)

何を食べようかとあれこれと考えたけれど、結局食べたいのは、魚が主役の和定食。そうだ、鰆の焼きたのなんてあれば最高だ。それならあの店があるじゃないか―――そう思って向かったのが「輝咲」。
有楽町のJRの高架沿いにあるビルの6階。エレベーター前に小さな案内板があるだけの、少し分かり難い店だ。それでも焼き魚を目当てに、ひっきりなしに客が集う。今日も店に入ったときはカウンター席にまだ余裕があったが、間もなく続々と客が入り、あっという間に満席に。銀座もそうだが、有楽町から日比谷辺りの人の多さに驚かされる。
鰆の塩焼きをお願いすると、片身鰆から切り出すところから始める。一人前を切り出し、串を打ち、そこからじっくり焼きに入る。その丁寧な仕事ぶりは、長く通っていても変わらない。
焼きあがった鰆は、ふっくらとして艶やか。隅々まで火が入りつつ、身はしっとり柔らかい。口に運ぶと、繊細な旨味がじわりじわりと滲みだしてくる。この旨味を逃したくなくて、口を閉じておきたいと思うほど。そんな余韻の中、ご飯を一口。そして赤出汁を啜る。胃と気持ちが落ち着いていく、幸せのトライアングル。
サラダに豆と野菜の煮物、漬物と副菜も揃っているのも好きなところ。派手ではないが、確かな満足感がある昼餉。
【お店情報】
輝咲 有楽町1-2-9 有楽町小川ビル6F 地図
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