2025年3月18日

長生庵 アサリ蛤そば (築地)

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今日は午後一で築地の予定。となれば、ランチは築地で決まりだ。牡蠣などの冬の味覚もそろそろ終盤。中村屋の鍋料理も気になるし、少し久しぶりの紅蘭でシュウマイや汁そばも好い。そんなことを考えながら長生庵のXを確認すると、残念ながら今シーズンの牡蠣は終了し、芹も今日が最後とのこと。一方で、桜海老や新玉ねぎ、貝類を使った春らしいそばが出ているらしい。これは惹かれる。ランチタイムの混雑を考えると少し待つかもしれないが、次の予定までの時間は十分にある。

11時半頃に店先に着くと、待っているのは一組のみ。この程度ならば少し待てば入れるだろうと、列の最後につくと、5分も待つことなく店へと案内された。

店内の壁に貼られた品書きは、やはり「せりそば」が本日終了の文字と共に推されている。芹の香りや食感も捨てがたいが、実はこの季節に長生庵に来るのは初めてだ。貝は好物だし、品書きの添えられた写真の立派な浅利と蛤に惹かれて、「アサリ蛤そば」をお願いする。

写真でも驚いたが、実物も見事だった。貝殻だけでなく、身もぷっくりとして大ぶりで、見るからに美味しそう。まず出汁をひと口。ほんのり甘味のあるいつもの美味い出汁に、貝のやわらかい旨味がほんのりと移って、思わずうっとりする。続いて浅利をひとつ。浅利ならではの強い旨味がグンと来る。そして蕎麦。長生庵の蕎麦と汁の相性は言うまでもなく抜群。さらに、蛤のつややかでふっくらとした旨味も、この上なく春らしい。

いやはや、今日も素晴らしかった。やはりこの店には、季節の移ろいと共に足を運びたい。

【お店情報】
長生庵 築地4-14-1 モンテベルデ 1F 地図

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2025年2月20日

蜂の子 カキフライ (築地)

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早いもので、もう2月も下旬。そろそろカキフライの季節も終盤戦だ。それなら、絶対に食べておきたいのが「蜂の子」のカキフライ。洋食系のカキフライの中でも、特に好きな一つ。今シーズンは、11月に訪ねた切り。寒さが増してさらに大きく美味しくなっただろう牡蠣を目指して。

人気店ゆえ、満席で入れないこともしばしば。けれども、店のある路地に差し掛かると、ちょうどお一人出てきたところ。これなら入れるはずと扉を開けると、窓際の一人用テーブルへと案内してくれた。

注文は決まっているが、一応、日替わりメニューを確認すると、何とカキフライが盛り合わせの一品として含まれている。鶏肉のトマト煮やレンコンフライなども入って、いろいろ楽しめそうだとは思うが、今日はやはり牡蠣を存分に味わいたい。迷わず、カキフライをお願いする。

ほうれん草のポタージュに続いて、待望のカキフライがやって来た。こんもり美しく盛り付けられたフライと、牡蠣殻に入ったタルタルソースは、変わらぬ姿。そしてカキフライは、長さも太さも堂々たるもので、齧り付くのが躊躇われるほどの迫力。

口に運ぶと、軽やかでサクサクの衣と、しっかりと厚みのある牡蠣の身。これらが交じり合って、噛むほどに口いっぱいに広がる香りと旨味。そのままでも好いし、レモンを絞れば爽やかさが加わり、タルタルソースを添えれば、仄かな甘味と玉葱やピクルスなどの食感がアクセント。食べるたびに深まる味わいに、思わず頬が緩む。

念願叶って大満足。他にも食べ納めをしたい牡蠣料理が目白押し。急がなくては。

【お店情報】
築地 蜂の子 築地1-5-8  地図

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2024年11月12日

いな穂 カキフライ (築地)

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今日は12時半頃に築地。後ろの予定があるから、のんびりとはしていられないけれど、せっかく築地にいるならば、食べたいものが沢山ある。中村家で鍋もいいし、久しぶりに紅蘭で盛り合わせとか。長生庵では、牡蠣そばが始まっているらしいし、ふじむらのカキフライも気になる。

まだ、昼休み時間だから、どの店も混んでいるかもしれないなぁ…と思いながら、先ず足を向けたのが、いな穂。同じ通りにあるふじむらの2号店。とは言え、いな穂は、前のふじむらの場所にあって、大将もこちらにいらっしゃる。だから、初めてというのに、むしろ懐かしい感じがする。

ふじむらといえば、この時期の楽しみは、大きなカキフライだが、いな穂も同じ。但し、限定20食。心配しながら聞いてみると、まだ残っているということで一安心。

「揚がったよ~」という声が聞こえると、ほどなく定食が届く。3種類の小鉢に味噌汁。それに、カキフライはやっぱりこの時期でもビックサイズ。長さも太さもたっぷりとして堂々たる大きさ。箸で持ち上げてみるとずっしりと重いし、口に入りきらない太さ。

ようやっと齧り付くと、カラリと揚がった香ばしい衣の下から、ジュッとエキスがしみ出して、噛みしめると、火が入ってギュッと締まった身がブリンとその存在を主張する。そうそう、このジューシーさが、ここのカキフライ。そのままガブリ、その後に芥子。レモンにタルタルと楽しみ方も多種多様。

野菜に煮物に冷奴、切干大根、備え付けの漬物と、副菜の豊富さもうれしいところ。今の時期でこの美味さ。寒くなったら、また来なくては。

【お店情報】
いな穂 築地2-14-12 B1 地図

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2024年11月 7日

蜂の子 カキフライ (築地)

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毎年10月の後半には始まっている蜂の子のカキフライ。例年どおりなら、もう今シーズンも出ているだろうとやって来た。店前に置かれているメニューを確認すると、思ったとおり。外から店の中を確認すると、空席もあり。意気揚々と店に入る。

注文をして、窓に面した一人用の席で待っていると、先ずランチサービスのスープが届く。今日は初めての赤かぶのスープ。淡い紫色もここのランチスープとしては珍しいし、蕪の風味とまろやかさが優しいスープ。

そして、お待ちかねのカキフライ。最盛期に比べれば、個体によって小さいものもあるが、大きいものは、半分にしても口に入りきらないくらいの立派な大きさ。頬張ると、軽やかでサクサクの衣と身自体の旨味とエキスが交じり合って、口いっぱいに広がる香りと旨味。やっぱりこれだ。

それに、牡蠣殻にたっぷりと装われる自家製のタルタルがまた魅力的。自家製ピクルスが食感と程よい酸味を与えてくれて、たっぷりつけても、重くならないところが好い。

そして、やっぱりカキフライが好きだと再認識。今シーズンも、寒さと共に、肥えて味わいが豊かになっていくのが愉しみだ。

【お店情報】
築地 蜂の子 築地1-5-8 地図

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2024年10月 1日

中村屋(中村家) 肉豆腐ライス (築地)

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今日は午後一で築地の予定。それならば、久しぶりに中村家に行こうと算段する。まだ肉豆腐ライスの季節には早いかと思っていたが、来る途中小雨が降っていて、少し肌寒い。肉じゃがや、肉大根などを横目に見つつも、ついつい、肉豆腐と口から洩れる。

店に着いたのは、いつもより早い11時半頃。いつもは2階席も満席近く。この時間だと空いているんだなぁなんてのんびりと待っていると、後から続々と客が来る。チキンカツに弁当、もちろん肉豆腐の方も。

しばらくすると、「おまたせしました~」と蓋つきの鍋が簡易コンロに乗ってやって来る。お姐さんが蓋を取ってくれると、湯気がふわり。中には、牛肉に焼き豆腐の他、白滝に葱、春菊、椎茸、エノキ等のキノコ類、それにうどん。脇には生卵。そう、まるですき焼きなのだ。

届いたばかりの頃は、まだ牛肉には完全に火が通っていなくて、白滝やえのきから食べ始めて、火通りを待つ。甘辛い味付けのところに、溶いた玉子につけてズルリ。追いかけるようにご飯をパクリ。また、ズルリ。そろそろ肉にも火が通ったかなぁと頃合いを見ながらつつく温かさと甘辛さに、胃も心もほかほかと温まる。

来月くらいになると、牡蠣ちりなど、他の鍋メニューも始まるだろう。美味い季節がやって来る。

【お店情報】
中村屋(中村家) 築地1-4-9 地図

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2024年9月27日

長生庵 きのこ天ぶっかけそば (築地)

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築地で一仕事して、解放されたのが10時半少し前。この時間なら、築地で早くから空いてる店で少し早い昼をとるのが一番だと、向かうは築地場外市場界隈。インバウンドの方々の間をすり抜けながら、あちこち見て回ってみるが、やはり気になるのは長生庵。

季節ものがあるというのが、やはり魅力。秋鱧やきのこ類に芹。つまみには、生牡蠣やカワハギ肝和え、あん肝ポン酢などが揃っていて、秋の訪れを感じさせる。秋鱧と梅のおろしそばも魅力的だが、曇天の今日なら、きのこ天ぶっかけなんてどうだろう。

天ぷらはおまかせとのことで、わくわくしながら待っていると、蕎麦が見えないくらいに天ぷらがこんもりと乗ったとんぶりが届く。えのきに椎茸、平茸、しめじ。それぞれがこんもりふっくらしていて、所狭し。口にすると、熱々サクサクの衣の下から、パンッと張った身と香りがふわり。蕎麦汁が染みたところも、また美味い。

そして蕎麦。ついつい季節の天ぷらなどに気を取られるが、細打ちの食感と喉越しの良い蕎麦と、それに相性の良い汁。食べ進めると、そうそう蕎麦も美味いんだよと改めて思う。

もうしばらくして寒さが増してくると、牡蠣なんかも出てくるだろうかと、今から楽しみで仕方がない。

【お店情報】
長生庵 築地4-14-1 モンテベルデ 1F 地図

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2024年9月10日

蜂の子 Bランチ (築地)

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築地で一時解放されたのが11時半と丁度昼をとるにはいい時間。とはいえ、場外に近いエリアは観光客でごった返している様子。それなら、新富町に近いエリア。あの辺りも好きな店が多いんだ。

久しぶりに紅蘭でシュウマイでもと思ったが、昼は臨時休業。魚竹には長い行列。中村家の今日のオススメを横目で眺めて、蜂の子へ向かうと、日替わりにBランチに、ハンバーグにアジフライ、ジャンボソーセージという好物ばかりのランチを見つける。今日はこれで決まりじゃないか。

ついつい秋冬のカキフライばかり食べてしまうし、先日は海老フライサンドだったし、日替わりは久しぶり。12時10分を過ぎると、売り切れてしまうというのも、食べる機会が少ない要因。洋食の盛り合わせのセットは、いつだって人気だ。

ランチにつくスープは、冷製の薩摩芋のポタージュ。青い野菜のスープが多いが、薩摩芋というところに感じる秋。そして、程なく盛り合わせが届く。ハンバーグは、チーズとバジルのトッピング。チーズのコク味にハジルの爽やかな風味が香る洒落た味。

アジフライは、牡蠣や海老のフライでお馴染みの、サクサクと軽やかな衣に玉子だくのタルタルソース。ジャンボソーセージは、その名のとおり、太さも長さも十分で、どことなく懐かしい味わい。

そして、これらの下には、烏賊と枝豆入りのクスクスのサラダがたっぷりと。夏っぽい爽やかな味わいと楽しむもよし、ハンバーグのソースを絡めて味を変えるのもよしの大満足の一皿。

大女将もお変わりないようで何より。まだ暑いけれども、カキフライはいつ始まるかも気にある今日この頃。

【お店情報】
築地 蜂の子 築地1-5-8 地図

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2024年6月18日

蜂の子 海老カツサンド (築地)

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午前中の所用を終えて自由になったのが、築地で12時。ランチタイムには絶好のチャンスだが、行きたい店はいつもなら行列が出来ているところ。けれども今日はこの雨。もしかすると入れるかもと目指したのは蜂の子。長い間宿題にしているメニューを頂くチャンスかもしれない。

来てみると、いつも行列が出来る店も今日はかなり余裕がある。それなら今日お願いするのは、海老カツサンドだ。品書きに乗っていた写真を見たことがあるが、海老フライとタルタルソースをトーストした食パンで挟んだサンドイッチ。ついつい大好物のカキフライを食べてしまうから、ずっと宿題のままだったのだ。

セットの本日のスープが届いて、飲みながら待っているとサンドイッチが届く。大きな海老フライが3本入っていると聞いてはいたが、想像以上のボリューム感。それにタルタルスースも挟んであるから、齧り付こうとすると、海老フライやタルタルが溢れそうなほど。

そして、味わいも見事。まさに、海老フライを楽しむためのサンドイッチ。海老のプリプリっとした食感と甘み、殻に近い部分の香ばしさが口いっぱい広がる幸せ。タルタルソースは、カキフライのものよりも、マヨネーズがグッと少なめで、ゆで玉子と自家製ピクルスが、海老フライの旨味をさらに引き立てる感じも好いし、パンがトーストしてあるのも、このサンドイッチに良く合う。

ランチの洋食も、オムフイスもカキフライ、レバグラ等々も好きだが、この海老カツサンドも外せない一品になりそう。次伺うとき何を食べるか、今から悩ましい。

【お店情報】
築地 蜂の子 築地1-5-8 地図

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2024年5月 7日

ふじむら アジフライ (築地)

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築地で所用から解放されたのが13時少し前。ちょうどランチのピークが過ぎた頃だろうし、アジフライを目指して、いな穂か、姉妹店のふじむら。先ず、現在地から近いいな穂のランチメニューを覗いてみるが、残念ながらアジフライはない。ふじむらも同じメニューだろうかと、こちらも店頭のランチメニューを見てみると、アジフライを発見。

後は席があるかどうかが心配だが、ちょうど先客が2人出てきたところ。店を覗くと、カウンターにも空席があって、無事席を確保。注文も通って一安心だ。ちなみに、後からやって来た隣の方も、アジフライ。やっぱり人気なんだ。

「お待たせしました~」とアジフライが届く。この季節だからだろうか、記憶にある大きな鰺の半身を揚げたものではなく、小ぶりの鰺を観音開きにしたものが3枚。けれども、衣の様子は変わらず、あのアジフライだ。

1枚を箸でつまんで齧り付くと、湯気がホコッ。サクッとした衣の食感の後から、しっとりジワリと広がる旨味。身の大きさ以上の味わいで、やっぱりここに来て大正解。3枚もあると思うと、まだまだ続く美味しさに、思わず頬も緩むというもの。

冷奴や金平、野菜とつくねの煮物など、小鉢類も充実していて、定食としての有様も変わらず見事。13時を過ぎても、続々と客がやって来る人気ぶりも変わりない様。

【お店情報】
築地 ふじむら 築地2-14-14 アミハルビル 1F 地図

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2024年4月16日

レンガ オムレッチトースト (築地)

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もう15年ほど昔になるが、ホットサンドをいただいたことがある喫茶レンガ。気持ちのよい雰囲気と、とろとろの玉子などが入った彩りのよいホットサンド。それに美味しいコーヒーと良い記憶しかない喫茶店。

人気店だし、中々行ける機会もなかったが、最近知ったオムレッチトーストが気になってチャンスを伺っていた。今日昼より少し早い時間に店を覗いたところ、まだ席に余裕があって、腰を落ち着けたという次第。とはいえ、今時らしくインバウンドの方やご常連と思わしき方で、すでに7割ほどの席は埋まっていて、昼が近づくにつれて満席となる。

さて、オムレッチトーストだ。先ず名前からして謎であるが、中身は、オムレツとソーセージが乗ったチーズトースト。名前が可愛らしくて、注文するとき少しためらってしまうが、恥ずかしさも食欲の前には形無しだ。すぐにセットのポタージュスープとサラダが届く。右手に見えるキッチンは、続くナポリタンの注文に急がしそうだ。

「お待たせしました~」と運ばれてきたトースト、想像以上に厚切り。チーズの焼けた香りが何ともそそる。入っている切れ目に沿って切り離すと、とろけるチーズの隙間から半熟のオムレツとケチャップ、ソーセージがお目見え。たまらず頬張ると、ふっかりした食パンと、とろとろのオムレツとケチャップのコクと酸味、ソーセージが混ざり合って、初めてなのに懐かしい味わい。これはクセになる。

ランチを楽しむ方々で賑やかだが、どこか穏やかでやさしい空気感が好い。気軽に来ることはできないけれど、機会を作ってまた。

【お店情報】
喫茶レンガ 築地2-15-15 1F 地図

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