2024年9月 4日

パーラーエル グラタンとコーヒー (阿佐ヶ谷)

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昨夜から涼しかったせいか、気分はグラタン。それなら、パーラーエルのグラタンなんてどうだろう。阿佐ヶ谷住民にはなくてはならないパールセンター商店街の、古くからある喫茶店。今時のカフェとは随分と異なるが、時代が付いた好い雰囲気。それに、料理が美味しいことと、ご夫婦の温かさ、居心地の良さが好きな店。

グラタンとホットコーヒーをお願いして、のんびりと待つ。その間にも、次から次へとご常連らしき方がやって来る。ご飯少なめや飲みものなど、好みを覚えていて、ニコヤカに応対するこの感じが好ましい。

先ず、コーヒーが届いて、「もうすぐ焼けますからね」なんて一声かけてくれるところも好い。届いたグラタンからは、焼けた香り――、熱で詰まってカリカリになっていることまで手に取ることができるような香りが届く。グラタン皿の縁のほうは、ソースがフツフツグラグラ。もうこの瞬間から美味しい気がする。

そっとスプーンを入れると、マカロニと遠慮がちに海老がちらり。熱々のところを口にすると、滑らかでやさしい味わい。以前、ハンバーグをいただいたときも思ったが、昔乍らのレシピを忠実に守っているような、誠実で、過剰な演出がないところが好きだ。

最近は、この店のレトロ感やホイップクリームがのったクープが可愛くSNS映えすると、若い女性たちも訪れるそう。混沌とした感じが、なんだか阿佐ヶ谷の街に似ている。

【お店情報】
パーラーエル 阿佐谷南2-14-12 イセモトビル2F 地図

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2024年7月31日

ひなぎく たまごサンド (阿佐ヶ谷)

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今年4月にオープンしたカフェダイニング「ひなぎく」。今月の頭に初めてランチで伺って、その後すぐに週末に飲みに行き、すっかり気に入ってしまった店。店のInstagramによれば、ランチセットのサンドイッチが変わって、玉子サンドが登場したという。もうこれはすぐに食べに行かなくては。

オープンの12時ぴったりに着くように向かうと、すでに先客が2人。その後も客が続いて、随分と認知されてきた様子。一人だと告げると、壁際のカウンター席を案内してもらう。前も座った落ち着く好きな席。

たまごサンドをお願いすると、先ず、セットのミニスープが届く。スープは日替わりで、今日は人参と豆乳のポタージュ。やさしい甘さとまろやかさ、それに、ミニというけどしっかりと量があるのもうれしい。

そして、届いたたまごサンドは、びっくりするほどボリュームたっぷり。ゆで玉子を粗くつぶしたものだが、3個分くらいあるんじゃないかという質量感。大きく口を開けて頬張ると、想像した以上に軽やかで強い玉子感。なるほど、フィリングにマヨネーズを使ってないんだ。そして、やはり自家製パンがとても美味い。

たっぷりとサラダやキャロットラペが添えられているのも、ランチとしてうれしいところ。カレーのランチも増えるなど、気になるものが益々増えて、これからが楽しみなのだ。

【お店情報】
cafe&dining ひなぎく 阿佐谷南3-33-11-2 地図

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2024年7月11日

山形屋海苔店 海苔を愉しむお結び御前 (京橋)

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ずっと来てみたいと思っていたランチにようやっと。京橋の中央通り沿いにある山形屋海苔店の本店の喫茶スペースで提供されているお結び御前。予約せずに伺ったこともあるが、いつも予約で一杯。今日はどうしても出社ならず、予約をして訪問。

目当てのお結び御前は、11:30~、20食限定で提供。12席ほどのスペースだが、12時前でもほぼ満席。この時点で既に10食ほどは提供済み。やはり予約が安心だ。

メニューは1種類のみ。お茶とおしぼりをいただいた際に、焼き魚の種類(鯛の味噌漬け焼き又はサーモンの塩焼き)を問われるだけ。しばらくすると、焼き魚や吸い物、小鉢が揃えられた膳が届く。

吸い物はばら干し海苔。旬野菜のお浸しには、海苔黒酢のドレッシング。明石たこのやわらか煮なら、わさび海苔など、海苔が至る所に使われている。出汁が別に出される吸い物なら、椀に出汁を注ぎ入れると、海苔の香りがふわりと立つし、ドレッシングならこういう使い方もあるかと新しい発見。

メインのおむすびは、膳が揃ってから、目の前で一つずつ握ってくれる。一つ目は、有明海産の海苔を巻いたもの。頃合いを見て握ってくれる二つ目は、三河湾産の青まぜの焼きのり。温かくご飯をやわらかく結んだおむすびは、ほっとして、思わず笑みが零れる美味しさ。

特に二つ目のおむすびは、目の前に届いた途端、海苔の香りに包まれるほど。余りに嬉しそうな顔をしていたのか、「この海苔、本当に香りがいいんですよ。そして白いご飯にもよく合うんです」とニッコリと教えてくれた。

海苔の素晴らしさは勿論、おかずも見事。特にサーモンの塩焼きや、たこのやわらか煮は、おむすびに匹敵する美味しさ。これは、予約をしてもまた来たくなる。

【お店情報】
山形屋海苔店 京橋本店 京橋2-6-21 パイロット阪急阪神グリーンビル1F 地図

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2024年7月 2日

ひなぎく サバリエットのサンドッチ (阿佐ヶ谷)

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或る週末、阿佐ヶ谷の人気蕎麦屋の一つ「やの志ん」の辺りで、いつもとは違う角を曲がってみようと路地裏に入ったところで、目に入ったのが「昼飲みできます」という文字や料理の写真。ランチセットもあるようで、先ずは昼に来ようと思っていたのが「ひなぎく」。

和風で古風な店名だが、ワインに合いそうなメニューが揃うカフェダイニング。庭付きの古民家を改装した雰囲気のある店内。外にも小さなテーブルが出して合って、軽いワインを飲みながらなんて、勝手に想像してしまう。

いやいや、今日は仕事中だからと、ランチメニューのサンドイッチに目を向ける。サンドイッチは、サバリエットに、鶏むね肉のコンフィと人参、ファラフェル、サーモンフライの4種類。どれも気になるけれど、好みを言えば、サバリエットだ。

運ばれてきたのは、サラダがたっぷりと添えられたサンドイッチと、日替わりのスープ。サンドイッチは、たっぷりとしたリエットに葉野菜やオニオンスライス。温めたパンの熱でほんのりと温まったリエットがパンと馴染んだところが好いし、野菜の食感や青味がいいアクセント。

サラダは葉野菜だけでなく、生マッシュルームとチーズのサラダや、キャロットラペも添えられているし、スープはケールとじゃがいもの冷たいポタージュと、手がかけられているのがとてもうれしい。パンも自家製だそう。

う~ん、これは本格的に飲みに来なくては。早めの夜もいいし、週末の昼とか。オープンは今年4月。楽しみな店がまた一つ。

【お店情報】
cafe&dining ひなぎく 阿佐谷南3-33-11-2 地図

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2024年5月31日

Café Spile 車麩のフライ (阿佐ヶ谷)

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「いつもの」じゃないところに行こう。今伺ったことのない気になる店はないけれど、しばらく伺えていない店はある。例えば、Café Spile。阿佐ヶ谷の静かな住宅街の中にあるカフェ。木を使ったアンティークの家具を中心にした洒落て落ち着いた雰囲気と、料理やスイーツが評判の人気店。

ランチメニューは、キーマカレーやタンドリーポーク、油淋鶏、牡蠣とサーモンのフライなど10種類ほど。スパイスの香りがよいタンドリーポークと迷って、今日は人気の車麩のフライを。

雨も止んで日差しが出てきたなぁ…と空を見ていたら、車麩のフライが届く。衣が細やかで見るからにサクサク。さてと一つ持ち上げてバクリ。なるほど、中はもっちりなんだ。下味が美味いし、これをカリッと軽やかに揚げているところも好きなところ。

フライに添えられたサラダもふんだんだし、クミンが香るポテトサラダや、酢の物など野菜がたっぷり。とろみのあるかきたまスープも生姜がきいて温まる。すっかり久しぶりになってしまったが美味しい。

ランチにはデザートやドリンクをセットにすることも出来て、ゆっくりされる方も多い様子。さてあと半日で週末だ。

【お店情報】
Café Spile 阿佐谷南3-4-22 地図

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2024年5月26日

メルツバウ タマゴサンド (金沢)

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旅に出るとその街の玉子サンドを探すのが常。大抵夜に行きたい店があって移動するから、昼か、出来れば朝食べられる店がいい。金沢でも玉子サンドを探したが、時間的にも場所的にもぴったりだったのが、喫茶メルツバウ。尾山神社のすぐそばにある喫茶店だ。

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2024年5月21日

カフェクレエル 具だくさんミネストローネ (荻窪)

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外を歩いていると暑いくらいだけれど、頭を過るのは具沢山のやさしいスープ。スープランチを出してくれるお店がもっとあってもいいと思っているが、実際には多くない。だからこそ、出してくれるお店は大事にしたい。

伺ったのは、荻窪駅北側の寿通りにあるカフェクレエル。喫茶店と気軽なレストランの間のような居心地の良さと料理が旨い喫茶店。扉を開けると、カランコロンと控えめにベルが鳴って、奥行きのある景色と、「いらっしゃいませ」と迎えてくれるところから好きだ。

広々とした4人卓を一人占めして、ソファーでのんびりしていると、サラダに続いて、トースト、そしてスープが届く。ミネストローネと聞くと、トマトベースの赤いスープをイメージしがちだが、こちらのものは、トマトはなし。キャベツや玉葱、人参、セロリなどに、ベーコンと花のように細工がされたソーセージ。口にすると、じんわりと沁みいる温度だけではない温かさ。お店の方のお人柄が窺えるよう。

そして、すっかり気に入ってしまったバタートースト。瑞々しいパンと芳ばしさ、そしてたっぷりと塗られるバターの贅沢さと背徳感。そして、やっぱり珈琲の美味いこと。アイスコーヒーは、ひんやりさっぱりとしているのに、味わい豊か。

店に入ったときは比較的空いていたが、12時になると続々とご近所にお勤めと思わしき方がやって来る。ハンバーグも美味しいし、カレースパゲッティも気になっているんだ。近くにこんな店があったら通いたくなること必至。お店を切り盛りするお父さん、お母さん、どうぞ永くお元気で。

【お店情報】
カフェクレエル 天沼3-30-2 地図

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2024年4月16日

レンガ オムレッチトースト (築地)

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もう15年ほど昔になるが、ホットサンドをいただいたことがある喫茶レンガ。気持ちのよい雰囲気と、とろとろの玉子などが入った彩りのよいホットサンド。それに美味しいコーヒーと良い記憶しかない喫茶店。

人気店だし、中々行ける機会もなかったが、最近知ったオムレッチトーストが気になってチャンスを伺っていた。今日昼より少し早い時間に店を覗いたところ、まだ席に余裕があって、腰を落ち着けたという次第。とはいえ、今時らしくインバウンドの方やご常連と思わしき方で、すでに7割ほどの席は埋まっていて、昼が近づくにつれて満席となる。

さて、オムレッチトーストだ。先ず名前からして謎であるが、中身は、オムレツとソーセージが乗ったチーズトースト。名前が可愛らしくて、注文するとき少しためらってしまうが、恥ずかしさも食欲の前には形無しだ。すぐにセットのポタージュスープとサラダが届く。右手に見えるキッチンは、続くナポリタンの注文に急がしそうだ。

「お待たせしました~」と運ばれてきたトースト、想像以上に厚切り。チーズの焼けた香りが何ともそそる。入っている切れ目に沿って切り離すと、とろけるチーズの隙間から半熟のオムレツとケチャップ、ソーセージがお目見え。たまらず頬張ると、ふっかりした食パンと、とろとろのオムレツとケチャップのコクと酸味、ソーセージが混ざり合って、初めてなのに懐かしい味わい。これはクセになる。

ランチを楽しむ方々で賑やかだが、どこか穏やかでやさしい空気感が好い。気軽に来ることはできないけれど、機会を作ってまた。

【お店情報】
喫茶レンガ 築地2-15-15 1F 地図

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2024年3月19日

Aola 肉豆腐定食 (荻窪)

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そろそろAolaへ行きたいと思うけれども、昨日サンドイッチを食べてしまった。ランチタイムは、特にサンドイッチがメインの店。けれども、ランチタイムには定食的なランチもあって、今日は肉豆腐と書いてある。肉豆腐かぁ。それもいいなぁとメニューをよく見ると、セットの料理に「ほたるいかの炊き込みごはん」と書いてある。これ、逃してはいけないやつだ。

店が開く直前に店に着いて、メニューを貰って即注文。我ながら楽しみすぎて、堪え性がないのが丸わかり。少しは落ち着いたらどうだと思うが、好きな店で好きな料理。気もそぞろになっても許してほしい。

「お待たせしました~」という声と共に、生姜の香りがふわりと届く。こっくりと色が染みた肉豆腐を中心に、炊き込みご飯にサラダ、玉子焼きと菜の花のお浸し、スープと春らしさがそこかしこ。気になっていた炊き込みごはんは、蛍烏賊の旨味と色を吸った春の色。生姜の香りに続いて、蛍烏賊の甘みや身全体を使うからこその旨味が広がって、口に運ぶたびに広がる幸せ。

メイン料理の肉豆腐は、出汁が染みたとろとろの玉ねぎと、その甘さが染み出た出汁を吸った豆腐や豚肉の旨いこと。それに、感激したのが玉子焼き。甘すぎず出汁過剰でもなく、おかずとして美味しい玉子焼き。これまた食べたいなぁ。

サンドイッチだけでもファンなのに、それとは別に定食も食べに来たい。伺うたびに好きになる。

【お店情報】
Aola 天沼3-30-41 地図

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2024年3月18日

はまの屋パーラー 玉子・サンドゥイッチ (日比谷)

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玉子サンドが食べたいけれど、有楽町のはまの屋パーラーは、今は日本橋に移転。歌舞伎座あたりの店は混んでいるし、セントルも行列だし…と悩んでいたら、ふと思い出したのが、帝国ホテルプラザにある、はまの屋パーラー日比谷店。そういえば、帝国ホテルプラザは、建て替えに伴い、3月31日で営業終了。はまの屋パーラーも閉店すると聞いている。

あの大好きな玉子・サンドゥイッチは、有楽町店の閉店で食べ納めたつもりだったが、これも何かのきっかけと、日比谷店を訪ねることに。

4階まで上がって来ると、明るいながらもレトロ調で落ち着いた店が見える。また昼前。ベアロ素材の椅子も座り心地がよくて、とてもゆったりとした雰囲気。そして壁には、ウォーホールやバンクシーなど、自分でも誰の作品か分かるくらいのアートがずらり。こんな素敵な空間になっているなんて知らなかった。

落ち着いたところで、サンドゥイッチだ。メニューは有楽町店と同じ。悩んだけれど、やはり玉子・サンドゥイッチの半分だけトーストだ。

届いたサンドゥイッチは記憶にあるそのもの。違うのは、皿とトーストが記憶にあるものよりも、少ししっかり焼かれているくらいだろうか。まずは、そのトーストしたものを手に取って一口。カサカサとした手触りと芳ばしい香り。それに柔らかい玉子が交じり合う愉しさ。そして、トーストしていない方は、持った指が沈み込むような柔らかいパンと、焼き立ての玉子の温かさ。そして口にして、パンと玉子が一体となって溶け合う様は、やっぱり好きだ。

そして、コーヒーの最後の一口を飲んでも、口に残るサンドゥイッチの幸せな余韻に浸りながら、店を後にする。もっと早く、日比谷店にも来ておきたかった。

【お店情報】
はまの屋パーラー 日比谷店 内幸町1-1-1 帝国プラザ東京4F 地図

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