2023年5月26日

恵 きざみうどん (荻窪)

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時々、このうどんがどうしようもなく食べたくなる。けれども、人気店で小体な店。たまに入れないことがあって、前回もそうだった。おかげで少し久しぶり。今日はどうだろうと、恐る恐る暖簾をぐぐる。すると、珍しいことに先客なし。しかも、お母さんと息子さんのそろい踏み。こんな日もあるんだなぁ。

食べたいものは決まっている。温かいきざみうどんだ。熱々の醤油っ気の薄い出汁に刻んだ油揚げと、くたくたの葱。それにむっちりうどん。これが大好きなんだ。

「お待たせしました~」と届いたのは、食べたかったあの姿。先ずは大好きな出汁を一口。熱々の出汁に、やわらかくなった葱の甘みや風味がじんわりと。続いて、葱ときざみの揚げをつまんでパクリ。くったり葱とその甘味が染みた出汁、それを吸った油揚げの絶妙なトライアングル。

うどんは太めの手打ち麺。コシやもっちりとした弾力と、噛んでいると小麦が広がってくるところが好きだ。やわらかいうどんで育ったから、やわらかいうどんがもちろん好きだが、ベクトルが違う旨いうどんにすっかり魅了されてしまった。

カレーや、店おすすめのたぬきときつねを組み合わせた「合わせ」なんかも気になってはいるが、きざみが好きすぎて、ここに来たら、ついつい「きざみ」と言ってしまう。

【お店情報】
手打ちうどん 恵 天沼3-6-21 地図

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2023年5月 2日

阿波や壱兆 鯛と薬味野菜のそうめん (阿佐ヶ谷)

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このところ気になっているメニューがあって、阿波や壱兆。大好物の半田そうめんの専門店。レギュラメニューの他、季節に合ったメニューも出していて、気になっていた「鯛と薬味野菜のそうめん」もその一つ。

偶然にも先客はなく、自分のために調理されている音が聞こえてくる贅沢さ。しかもあっという間に届くのだから、ありがたい。

届いたのは、薄切りの鯛の切り身と薬味野菜が乗ったそうめん。薄桃色と若草色が春っぽい。先ずは出汁をと一口飲むと、どことなくいつもと違う風味。聞けば、出汁にも鯛を使っているそう。出汁で温められ少し白くなる鯛は、まだふんわりとやわらかくて、品の好い甘さがじんわり。

薬味野菜も、季節柄か若い芽が主体で、青味も口当たりもやさしくて鯛に似合い。それに、あられが入っているところが、個人的なツボ。こちらのそうめんが大好きだが、一番好きかもしれないくらいに好みの味。

単品だけでなくセットメニューもあって、新登場のさわらの煮つけのセットも気になるところ。すだちそうめんも始まっているし、暑い季節もお世話になります。

【お店情報】
阿波や壱兆 バイパス店 阿佐谷南3-2-3 ローレルビル 1F 地図

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2023年4月21日

ピッキーヌ カウソイ (阿佐ヶ谷)

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口が求めているのはカレー味。どこでカレーを食べようと考え始めたが、カレー味だったら他の料理でもいいんじゃないかと思い直す。大好きなカレー味といえば、ピッキーヌのカウソイだ(ちなみに、ピッキーヌはグリーンカレーも大好きだが、今日食べたいカレー味はグリーンではない)。

店に来ると、空いているのは一番奥の一人席だけ。人気の店だが、この時間でこの混みようは久しぶり。この陽気だから、こういう味が食べたい人が多いのかもしれないな。

しばらくすると料理が届く。カレースープに、揚げた麺がこんもりと。それにスパイシーな香り。そうそうこれが欲しかったんだ。

先ずはレンゲで揚げ麺を避けながらスープをいただいて、その後揚げ麺をつまんでポリポリと。ホントはシンハービールが片手に行きたいところだけれど、今は我慢。一頻り楽しんだところで、揚げ麺も沈めてしまって、麺の食感の違いを楽しむのが好きだ。バリバリした麺とつるつるの麺が散らかる感じが面白いし、少しカレーを吸ってしんなりしてきたところも好い。しかも、これで今どき650円。揚げ春巻きなどが付くセットでも900円。

先客が席を立つと、すぐに新たな客が来るという繁盛ぶり。自分も店を出るころには少し汗ばんで、汗を拭きながら帰路につく。明日からは気温も落ち着きそうだが、寒暖差の激しい毎日。皆さまどうぞご自愛下さい。

【お店情報】
ピッキーヌ 阿佐谷北2-9-5 地図

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2023年4月 7日

すばる ソーキそば (阿佐ヶ谷)

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あの汁が飲みたくてどうしようもなかったのが、すばるの沖縄そばの出汁。東京メトロ、南阿佐ヶ谷駅や杉並区役所に程近い青梅街道沿い。前を通ると、いつもぷわ~んと如何にも旨そうな出汁の香りが漂っている沖縄そばの店。沖縄生麺協同組合の傘下で、麺は沖縄から毎日直送。本格派の店なのだ。

入口で券売機で食券を買って、手渡すシステム。ゆし豆腐そばや、半そばにして、じゅーしーのおにぎりを貰うという選択肢とも迷ったが、久しぶりだから、王道のソーキそば。

先ず、香りの良い出汁を一口。鰹出汁の香りと旨味、それにソーキの味わいも加わって、じんわりと胃に染み渡る。それに、啜り上げるそばの太めでねじれの存在感。一口啜って、もう一度出汁に戻ると、ほぉっと落ち着く。ソーキは、箸で簡単にほどけるほどに、ほろほろで、これをつまみに飲る泡盛も最高なんだ。

壁際には、泡盛の一升瓶が10本以上ズラリと並ぶ。そういや、最近飲みに来てはいないなぁ。暖かくなってきたし、沖縄に想いを馳せながら飲みに来よう。

【お店情報】
沖縄そば すばる 成田東4-37-8 地図

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2023年3月 6日

泰明庵 せりそば (銀座)

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牡蠣の季節がもうすぐ終わりということは、泰明庵のせりそばも終わりが近づいているということ。調べてみると、今シーズンはまだ1度しかいただいていない。3月は、他の月に比べて早く過ぎるイメージがあるから、気が付いたときに行っておかないと、後悔するに違いない。

入口の前まで来ると、扉を開けずとも、混雑している様子を感じる。ガラリと引戸を開けると案の定の賑わい。女将さんが「お一人?2階も一杯だし、ここでいい?」と空いていた1席を案内してくれた。

せりのそばは、せりカレーに、せりせいろもあるが、今日はシンプルにせりそばと決めてきた。かしわや豚など肉もなし。「根っこは」と言い出そうとしたところで、「根っこは入れておきますね」とニッコリ。ありがたい。

湯掻かれ、おそらく1把分はあろう程にたっぷりと盛られた芹の、湯気とともに立ち上がる香りに喉が鳴る。そばとともに啜り噛むと、シャクシャクとした音と共に、香りが更に強く立つ。そばつゆとの相性も好く、ボリュームも満点。五感が満たされるというものだ。

店に居る間、誰かが席を立てば、新たに客が来るという状態が続く。この雰囲気久しぶりと思う一方で、本格的に日常が戻って来たことを感じる。春が来る。

【お店情報】
泰明庵 銀座6-3-14 地図

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2023年2月28日

阿波や壱兆 阿波や壱兆温麺 (阿佐ヶ谷)

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2月とは思えない陽気に、つるつるっと麺類、そうだエスニック系なんてどうだろうと思いつく。でも今日は、大好きなタイ料理店は定休日。それなら、ベトナムの麺料理とかどうだろうと、青梅街道まで。店頭で、メニューを見ながら、チキンとレモンのフォーとかさっぱりとして美味しそう、とか、粥が始まったんだ、などと思っていると、そういえばと並びにある半田そうめんの店、阿波や壱兆も新しいメニューが出ていたりしてと考える。

想像したとおりに、新メニューとして、赤味噌ビーフシチュー温麺が登場していたが、この暖かさ。今日の気分はこれじゃないが、宿題にしていたメニューがあることを思い出して、扉を開ける。

メニューのほとんどをいただいたが、店名を冠した阿波や壱兆温麺は、まだ食べたことのないメニュー。すだちそうめんや、薬味野菜としらす、薬味野菜に鶏肉など、比較的あっさり系のメニューが多いが、この温麺は、豚バラを甘辛く味つけたものと、もやし、葱がセット。

出汁は他のメニューと同じだが、豚肉の甘みがじわじわと出汁に染みてコク味が増す面白さ。黒胡椒やラー油が合いますよとおすすめ頂いたが、特に黒胡椒が好い。豚肉の甘さや脂に、黒胡椒の香りや辛味が利いて、いいアクセント。

そしてそうめんよりも少し太めで、つるつるモチモチの存在感は、やはり好きだ。トッピングも色々あるし、次どうしようかと楽しみで仕方がない。

【お店情報】
阿波や壱兆 バイパス店 阿佐谷南3-2-3 ローレルビル 1F 地図

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2023年2月10日

豊年屋 カレー南蛮そば (阿佐ヶ谷)

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今日は雪の予報だったから、昼は豊年屋でカレー南蛮だと決めていた。杉並区役所のほぼ目の前。店の傍を通ると出汁の良い香りがする、地元に根差した街の店。冬になると登場する鍋焼きうどんのファンである。けれども、ずっと気になっていたのが、カレー南蛮。とろみのあるカレーの熱さが、身体を温めるに相応しいだろうと思って。

想像以上に降る雪から逃れて暖簾を潜ると、きっと同じように暖を求めて来た方々でかなりに賑わい。とはいえ、まだ少し余裕もあって「空いている席にどうぞ~」と穏やかな声が聞こえてくる。足元は安全だし、空気は温かいし、気分が少しほっとする。

食べたいものは決まっているから、水を持ってきていただいたところへ、即お願い。待っている間も、入れ替わり立ち替わりに客が来る。やはり鍋焼きうどんは人気だし、カレーそばのほか、カレーうどんも人気。ご常連さんは、いつもの大たぬき。そして、やっぱり燗酒を楽しんでいる先輩がいて羨ましいことこの上ない。

そうこうしているうちに、カレー南蛮が届く。粘度のあるカレーの表面に、時折「ぽこっ」とあぶくが立つ。あゝ、これは温まりそう。箸を入れて蕎麦を持ち上げると、カレーの香りと湯気が立ち上がる。ズズッと吸い上げると、カレーの香りと共に出汁や醤油の香り。それに葱の甘さ。スパイスの刺激は穏やかだが、むしろそれがいい感じ。特筆すべきは、立派な豚肉。しっかりと厚みと脂のついた豚肉が5~6枚入って滋養も満点。

カレー南蛮はもちろんだが、街に愛される蕎麦屋の懐の深さと温かさにすっかりほかほか。野菜の煮物やもつ煮などもあって、酒を飲りつつ、まったりと過ごしてみるのもいいかもなぁ。

【お店情報】
豊年屋 成田東4-37-10 地図

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2023年1月24日

手打ちうどん 恵 きざみうどん (荻窪)

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今日はどうしたってこれと決めていた。手打ちうどん恵のきざみ。熱々の醤油っ気の薄い出汁に刻んだ油揚げと、くたくたの葱。それにむっちりうどん。想像するだけで、向かう足が速くなる。

荻窪駅の北側、教会通り商店街にあるうどん店。カウンターが3席ほど、小さなテーブルが1卓という小体な店。大抵はお母さんが、時々息子さんもいらっしゃる。今日はタイミングよく、息子さんが途中からやって来て、うどんを打っている姿を見ることができた。

注文が入ると、うどんを茹で、出汁と具材を合わせていく。カウンターから見る厨房は、少し緊張感があるが、お母さんのお人柄もあってどこか温かい。こうやって眺めている時間が好きだ。

「お待たせしました~」と届いたのは、想像していたあの姿。先ずは大好きな出汁と具を一口。やわらかくなった葱と、その甘味が染みた出汁、それを吸った油揚げ。絶妙なトライアングル。これだけ飲んでいたいとも思うし、これに豆腐を入れて肴にしてもいいなぁなんて想像もする。

うどんは太めの手打ち麺。コシやもっちりとした弾力と、噛んでいると小麦が広がってくるところが好きだ。やわらかいうどんで育ったから、やわらかいうどんがもちろん好きだが、ベクトルが違う旨いうどんにすっかり魅了されてしまった。

カレーや、店おすすめのたぬきときつねを組み合わせた「合わせ」なんかも気になってはいるが、きざみが好きすぎて、ここに来たら、ついつい「きざみ」と言ってしまっている。

【お店情報】
手打ちうどん 恵 天沼3-6-21 地図

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2023年1月16日

豊年屋 鍋焼きうどん (阿佐ヶ谷)

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今日みたいに雨降りの寒い日は、やはり熱々の温かいもの。グラタンなんかもいいなぁと思ったが、鍋焼きうどんなんてどうだろうと思いつく。鍋焼きうどんなら、豊年屋だ。杉並区役所のほぼ目の前。店の傍を通ると出汁の良い香りがする、地元に根差した街の店。冬になると、店前の品書きに「あつあつ、鍋焼きうどん、味噌煮込みうどんあります」という貼り出されて、これについつい誘われる。

開店して10分少々。先客はいらっしゃるものの、まだ嵐の前の静けさという雰囲気。料理が届くのを待っていると、ポツポツと近所にお住まいと思わしき先輩方がやって来る。鍋焼きうどんの方もあれば、カレー南蛮の方、ご常連は大たぬき。羨ましかったのは、腰を落ち着けるなり「熱燗」と一言。一呼吸置いて「厚焼き玉子」という先輩。それも確実に温まって美味いやつ。

さて、鍋焼きうどんだ。目の前に届いてから、店の方がそっと蓋を開けてくれると、ふわっと湯気が立ち上がる。嗚呼、温かい。そして誘う香り。外で嗅いでいたあの香りだ。グツグツと沸く汁の中には、蒲鉾になると、玉子焼き。麩に椎茸、豚肉、若芽。それに立派な海老の天ぷらと盛り沢山。海老の天ぷらはここの人気の一つ。花揚げにした衣が汁に合うし、海老も誠実感のある食べ応え。それに、江戸前らしい汁がうどんや具材に染みた感じも、なんともいえず温かい。

時代が付いた天井や壁、テーブルなども温かく落ち着いた雰囲気をくれるし、客もそれぞれにゆったりと愉しんでいるところも好い。一方で、店の方の明るい挨拶も素敵。どうぞ長く続けて下さい。

【お店情報】
豊年屋 成田東4-37-10 地図

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2023年1月 4日

阿波や壱兆 鶏肉と薬味野菜のそうめん (阿佐ヶ谷)

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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

さて、仕事始めは在宅から。正月休みの間余念がなかったのは、今日ランチ営業をしている店を探すこと。休みの店がまだ多いが、中華料理やカレーにエスニック系の料理を提供する店は開いていることが多くて、それに、ここ半田そうめんの阿波や壱兆。中華はお節で食べたし、昨晩はタイカレーを作ったし、それなら今日はそうめんだ。

伺ってみると、新メニューとして、かも南蛮そうめんなんて魅力的な料理を発見。気になるなぁ…。それに、またいただいたことのないメニューもあるし。散々悩んで、具もたっぷりと食べたくて、鶏肉と薬味野菜のそうめんを。

そうなんだ。しっかりとボリュームはあるのに、あっさり軽いところが、このメニューの魅力の一つ。低温調理をした鶏肉はしっとりとやわらかで、量もたっぷりあるし、出汁醤油が染みた半熟の煮玉子も好い。それに、かいわれ菜に大葉、生姜に葱、茗荷、胡麻等の薬味野菜。香り豊かで、そうめんと共にはもちろん、鶏肉に巻いて食べても旨いんだ。味の濃淡、香りなど、引き出しの数の多さとバランスの好さも魅力の一杯。

この鶏肉と薬味野菜のそうめんは、豆乳ベースのスープもあるし、かも南蛮など他のメニューも気になるところ。そもそも半田そうめんの大ファンだが、いろんなバリエーションで楽しませてくれるこの店も大好きだ。

【お店情報】
阿波や壱兆 バイパス店 阿佐谷南3-2-3 ローレルビル 1F 地図

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