CHEZ MOI(阿佐ヶ谷)

ずっと気になっていた店は、扉を開けると大人の空間と、一つ一つに手が込んだ美味しい料理がお出迎え。ぜひ大切な人とのひと時に。
阿佐ヶ谷の南口を出て、高円寺方向へ向かう商店街「阿佐ヶ谷一番街」の奥のほう。小さいけれどクラシカルで洒落た店構えのビストロがあって、気になっていたのが「シェモア」だ。伺う機会に恵まれなかったが、ランチ営業を始めたことを知り、土日なら足を運べると気が付いた。8席ほどの小さな店。早速予約をして訪ねることに。

店内は、手の込んだ内装。「パリの片隅に古くからある小さいレストラン」をイメージし、店主自ら施工や内装を施したという。ランチタイムでありながら、まるで夜に伺っているような落ち着いた雰囲気。

ランチメニューは、ガレットやパスタの他、夜に提供されているコンフィや煮込み、前菜の盛り合わせもランチセットとして楽しめる。やはり気になるのは前菜盛り合わせ。皿の上には季節の恵みを映した小品が並び、一つひとつに丁寧な仕事が施されている。その巧みさと滋味に、ワインが進むのも当然(セットのドリンクはワインも可)。初訪問ながら、すでに次の機会を思い描かずにはいられなかった。

その余韻を抱いて、1週間ほどで再び夜の扉を叩く。アミューズブッシュは、空豆のスープにヤングコーンを添えて。まずその鮮やかな色合いに目を奪われる。口に含むと、ほっくりとした香りと豆のやさしい甘み。ヤングコーンは鞘ごと炙ってあって、ふくよかな香りに笑みがこぼれる。

そして、先日のランチで感激した前菜の盛り合わせ。メニューには4種類と書いてあるが、どう見たってそれ以上。どこから手をつけるか悩ましくて仕方がない。レバーペーストなら、茄子と茗荷のジュレや、自家製の干しぶどうが添えられ、黒毛和牛の生ハムのホワイトアスパラのゼリー寄せなら、玉葱のフランが合わせられ、和牛の脂がとろけて混じり合う。鴨のパテは、その濃厚な香りと旨味が際立つ。
添えられているパンも自家製。しかも、味わいを変えていて、「レバーペーストなら、スパイス入りがおすすめです」と薦めてくれるのも素敵だ。

「旨味たっぷりの蛤を添えて」という一文に惹かれて、真鯛のムニエルを。届いたとたんに鼻を擽る香ばしさと豊かな香り。口にすると、真鯛の上品な甘さに、文字通りに蛤やグリーンピースや枝豆の香りや旨味が寄り添って、美味しさがやさしく続く。

羊肉好きとしては頼まずにはいられなかったラム肉のデミグラススパイス煮込みは、スペシャリテの一つ。デミグラスの濃厚な香りとスパイスが織りなす香気に、もう堪らない。口にすれば、ほろほろとほどけるラムと無花果の甘み溶け合い、ワインを誘うことこの上ない。
雰囲気の魅力、料理の味わいに加えて、ワインもリーズナブルで気軽。日常に少し特別なひとときを与えてくれる一軒。
【お店情報】
CHEZMOI(シェモア) 阿佐谷南2-21-16 地図
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