國定 かき南蛮そば (銀座)

日が差しているからか思ったほど寒く、足取りも軽くやってきた銀座6丁目。佐藤養助や、残念ながら閉店したむとうなど、外国人観光客が行き交う通りを歩いていると、國定の月替わりのそばが「かき南蛮」「かきつけそば」という知らせに目が留まる。先日も牡蠣グラタンを食べたばかりだが、月替わりとなれば、今日を逃すと食べる機会を失ってしまいそう。それなら今日食べなくては。
ビルとビルの間の細い路地を入り、地下へ続く細い階段を降りると現れる店。店内が少し暗めなのも相まって、まさに隠れ家の趣がある。「お好きなところへどうぞ~」と声をかけられ、珍しく全席空いていたカウンターの端に腰を下ろす。そこから眺める、蕎麦が出来上がっていく光景が好きだ。
しばらくすると「おまたせしました~」とそばが届く。目を奪うのは、ずらりと整列したぷっくりとした牡蠣と存在感のある葱。嗚呼、これは酒がほしくなる。気を取り直して、まずは出汁を一口飲むと、牡蠣の風味がじんわりと滲んで、期待が自然とふくらむ。そして、牡蠣を口に放り込む。噛むほどに広がる磯の香りとあふれる旨味。そこへ、出汁をもう一口。はぁ~、牡蠣で満たされる。
蕎麦をすすり、次は葱。焼き目のついた葱はとろりとやわらかく、熱をまとって際立つ甘み。出汁も染みて噛むほどに溢れ出す。そこへまた蕎麦。幸せだ。この葱がならば、鴨南蛮もさぞ旨いだろう。他の月替わりも気になるし、火曜日限定のだし巻き玉子定食もまた食べたい。次は何を目当てに訪ねようかと、店を出る前から楽しみが芽生えてくる。
【お店情報】
手打ち蕎麦國定 銀座6-1-16 花椿ビルB1 地図
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