おかゆテラス 季節野菜のおかゆ (阿佐ヶ谷)

昨年末のオープン以来、すっかりこの街の風景に馴染んだ感のある「おかゆテラス」。イタリアンやフレンチを思わせる洗練された店構えは、オープン直後の喧騒を経て、今やこの界隈になくてはならない風景として定着した様子。季節が移ろい、再びその暖簾を潜れば、昼時の活気とともに温かな空気が迎え入れてくれる。
お目当てはやはり、一期一会の出会いがある「季節野菜のおかゆ」だ。注文をすませると、まず運ばれてくるのがこの店の名刺代わりの「おかゆ玉」。丸く成形され、表面を香ばしく焼き上げたその一粒に箸を入れれば、パリッとした軽快な食感のあと、中から熱々のおかゆがとろりと溢れ出す。ごく控えめな塩気が米本来の甘みを鮮やかに引き立て、これから始まる食事への期待を静かに、けれど確実に高めてくれる。
ほどなくして届く主役の器には、春の息吹を映した緑の野菜。今回は、香ばしく焼き目をつけた白菜と菜の花。レンゲですくい上げれば、鼻を抜ける芳醇な香りと菜の花特有の柔らかなほろ苦さが、柔和な風味のおかゆに新たな表情を与えてくれる。前回の「発酵オレンジ白菜」とはまた異なる、季節を丸ごといただくような充足感。
付け合わせの選択も、この店を訪れる密かな愉しみ。前回のワインを誘うような「豚のリエット」も捨てがたいが、今回は端正な「たたき梅」を。なめらかな舌触りと凛とした酸味がおかゆの輪郭をいっそう際立たせ、昆布漬けの人参や大根といった脇役たちとともに、飽きさせることのないリズムを生んでいる。
周りを見渡せば、勝手知ったる様子でスプーンを運ぶリピーターたちの姿。次は、多くの客が楽しんでいる「骨付き鶏肉のコンフィのおかゆ」を。
【お店情報】
おかゆテラス 阿佐谷南3-2-22 地図
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