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2026年3月10日

雄太 フライ盛り合わせ (築地)

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12時少し前、築地に降り立つ。午後の所用を見越して、かねてより気になっていた店の暖簾をくぐろうという算段だ。生憎霙が混じる悪天候だが、人気店を訪ねるには絶好のチャンスといえる。

聖路加国際病院から晴海通りへと続く一角には、往時の面影を残す古い街並みが残っていて、魅力的な個人店が軒を連ねている。数ある候補の中から今回訪ねたのが「雄太」。築地6丁目の、路地のさらに奥まった小路に佇む居酒屋だ。通りに出されたランチメニューの看板を、迷わず路地裏への道標にする。

引き戸を引くと、4人卓のテーブルに1組のみ。天気ゆえかと胸をなでおろし、カウンター席の奥に腰を据える。ところが、1分も経たぬうちに次々に客が吸い込まれ、6席のカウンターは瞬く間に埋まった。もう一つのテーブル席も塞がり、静かな熱気に包まれる。

ランチメニューは、刺身や豚生姜焼き、まぐろづけ丼など8種類。目当ては、アジが入る「フライの盛り合わせ」だ。

すぐに運ばれてきたのは、小鉢のひじき煮と香の物。フライが揚がるタイミングを見計らって、ご飯と味噌汁、メインの皿が運ばれてきた。盛り合わせの内容は、アジ、ヒレ、そして白身魚。大きめの皿にこんもりと盛り付けられた姿は圧巻で、丼にたっぷりとよそわれた白飯とともに、ボリュームの圧がすごい。

どこから箸をつけようか。まず2枚あるヒレをひとつ。色良く揚がった衣は、粗めでザクッと心地よい歯ざわり。そこから顔を出すヒレ肉のやわらかさには、思わず目を見張る。きめ細やかでしっとりと、程よい旨味と軽やかな味わいが何ともうまい。

アジや白身も、この存在感ある粗い衣が、店の雰囲気に似合いでとてもいい。厚みのあるアジはもちろん、正体を確認しそびれた白身魚も、これほどの白身フライは食べたことがないと思う程の身の立派さ。こういうフライは、芥子で食べるのが好きだ。脇を固める千切りキャベツにポテトサラダ、具沢山の味噌汁、しっかり漬かった漬物など、どこを取っても、まさにツボにはまる。

それに、夜ここで杯を傾けるのも、さぞ楽しいに違いないと確信させる雰囲気も堪らない。実にいい出合い。隣の方に運ばれてきた鯖も立派だったし、鳥から揚げのボリュームもかなりのもの。お腹を空かせて訪ねたい店。

【お店情報】
雄太 築地6-12-10 地図

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