味彩坊 日替わり定食 (阿佐ヶ谷)

無性に魚が食べたい気分だ。折り悪く雨も降り出したが、アーケードのある阿佐ヶ谷パールセンター商店街なら心強い。いくつか魚料理のある店を頭に描きながら、活気ある通りに歩みを進める。商店街の中ほど、和食が人気の「味彩坊」の店頭で足を止める。日替わり品書きを覗くと、そこには「ぶりの照り焼き」の文字。今日はこれに呼ばれた、と直感。
狭い階段を上がると、カウンターの一席を除いて満席という盛況ぶり。「一人です」と指を立てて告げ、滑り込むように席へ。注文から間を置かずして盆が運ばれてくるスピード感も日替わりの大きな魅力だ。
ぶりの照り焼きは、ただ焼いただけではない。薄く纏わせた衣に、飴色のタレが実によく絡み、見た目にも食欲をそそる。箸を入れれば、ふっくらとした身の質感。噛み締めるほどにぶりの力強い旨味が口いっぱいに広がり、甘辛いタレが白飯を誘う。脇を固めるのは、シャキシャキとしたごぼうサラダにたっぷりの味噌汁、そして香の物。定食としてこれ以上ない盤石の布陣。
12時を過ぎると、席を立つ客と入れ替わるように、近隣で働く人々が続々とやってくる。周囲の常連客たちがこぞって頼む「若鶏のぽん酢焼き」も一度食べてみたいものだが、やはり日替わりの興味深さは捨てがたい。
気取らない「普段着」の空気感。活気ある店内の心地よさに身を委ね、店を出る頃には
午後の活力も十分。阿佐ヶ谷の日常に欠かせない、地元密着の良店。
【お店情報】
味彩坊 阿佐谷南1-34-13 魚清ビル2F 地図











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