2026年3月 6日

フォーハノイ 日替わりごはん定食セット (阿佐ヶ谷)

R0017382004

ようやく仕事の繁忙期を抜け出し、ゆっくりと「今日は何を食べようか」と考えられる贅沢が戻ってきた。今の気分は断然「定食」だ。ここ数日、手軽な麺類に頼り切りだったせいか、ご飯とおかずが並ぶ安定感を体が欲している。気になっている定食のある店は、生憎の定休日。馴染の店の日替わりを覗いても、今日に限ってはどういも食指が動かない。

そこでふと頭を過ったのが、フォーハノイの「日替わりごはん定食」だ。店名が示す通りフォーを始めとしたベトナム麺の店だが、ある時期からベトナムの家庭的なおかずが主役の定食を始めていて、ずっと気になっていた。

運ばれてきたのは、朱色のソースを纏ったローストチキン。そこに彩豊かなサラダ、山盛りのご飯。そして「ミニ」と呼ぶにはあまりにも堂々としたフォーが並ぶ。圧倒的なボリュームの一膳だ。店の方が「鶏をご飯にのせて、タレもつけてたべてくださいね」と現地流の食べ方を指南してくれる。

このチキンが、期待を越える美味しさだった。皮目は香ばしく中はジューシーな鶏肉。そこにピリリとした辛みと爽やかな酸味を孕んだソース、そして清涼感溢れるパクチーがとても合う。教えられた通りにご飯と合わせれば、鶏肉とソース、ご飯の相性は抜群で箸を動かす手は止まらない。また食べたいくらい好きな味。

ベトナムの麺料理も魅力的だが、このベトナムのおかずが奥深い世界に一気に引き込まれてしまった。近いうちに必ずやまた。

【お店情報】
フォーハノイ キッチン&カフェ 阿佐谷南3-2-3 地図

| | コメント (0)

2026年3月 5日

日本ばし やぶ久 牡蠣天ぷらそば (銀座)

R0017365002

牡蠣のシーズンもいよいよ終盤戦。今季その存在を知り、どうしても食べたかった「牡蠣の蕎麦」に滑り込み。向かったのは銀座三丁目、ビルの地階に店を構える「日本ばし やぶ久」。開店当初に伺って以来、かなり久方ぶりとなったが、凛として落ち着いた店内の佇まいは、相変わらず気持ちがいい。

目当ての牡蠣蕎麦は、もちろん季節限定。名物「カレー南蛮」仕立ての牡蠣カレー南蛮、牡蠣天ぷらそば、そして牡蠣南ばん。品書きには温・冷たが並び目移りしてしまう。カレーの誘惑も強いが、やはり天ぷらは外せない。春めいた陽気に誘われ冷たい蕎麦も頭をよぎったが、温かい汁に浸った天ぷらが魅力的で、牡蠣天ぷらそばをお願いする。

「おまたせしました」と運ばれてきた牡蠣の天ぷらの圧倒的な存在感に目を奪われる。牡蠣の殻をそのまま写し取ったような大ぶりの身は、小判型でぷっくりとした厚みの見事なこと。それが贅沢にも4つ。これは存分に堪能しがいがありそうだ。

先ずはおすすめいただいた塩でいただくと、中は驚くほどレアで噛むと潮の香りが鮮烈と広がる。レモンを絞れば甘みを引き立ち、蕎麦の汁に浸せば、少し濃いめの汁を吸った衣と、余熱でさらに旨味を増した牡蠣が旨味が口いっぱいに広がる幸せ。蕎麦は細くたおやかなで、ツルツルと小気味よい喉越しが堪らない。

周りを見渡せば、日本酒と酒肴を一人で嗜む粋な客も。山菜の天ぷらそばなども始まっていて、季節を追って再訪したいのは勿論、この牡蠣そばは毎年の楽しみになりそうだ。

【お店情報】
日本ばし やぶ久 銀座店 銀座3-3-6 銀座モリタビル B1F 地図

| | コメント (0)

2026年3月 3日

焼肉あまね ユッケジャンラーメン (阿佐ヶ谷)

R0017357002

先日までの暖かさが嘘のような小雨の降る寒い日。こうも冷え込むと、どうしたって身体の芯から温まるものが恋しくなる。麺類もいいな、と考えを巡らせた瞬間、頭に浮かんだのが「焼肉あまね」のユッケジャンラーメンだった。辛みと旨味がしっかりとあるのに、雑味のない凛としたスープ。あの味わいなら、麺との相性も間違いないはずだ

席に着き、迷わず注文を済ませる。ふと周囲に目を向けると、後から入ってきたグループ客までもが、次々とユッケジャンラーメンを頼んでいる。やはり、この寒さには、誰もがこの熱を求めたくなる。

ほどなくして運ばれてきた器。そこにはぜんまいやもやし、ニラ、そして出汁の深みを支える牛肉が彩りを添える。何より目を引くのが、記憶にあるよりもずっとたっぷりと回し入れられた溶き玉子の存在感。

そのふわふわの玉子が、熱々の中華麺にとろりと絡みつく。啜るたびにスープの旨味を余すところなく持ち上げ、口の中を満たしていく多幸感。ベースとなるスープの美味しさは相変わらずで、麺との相性も想像どおりにバツグンだ。

最後の一滴まで堪能し、心地よい余韻に浸る。やはり、この店は何を食べても外れがない。清潔な店内で、一人静かに食と向き合える贅沢。温かな一杯に身も心も解きほぐされるうちに、「次は久しぶりに、じっくりと網で肉を焼くのもいいな」という想いが自然と湧いてくる。

【お店情報】
焼肉あまね 阿佐谷南1-17-17 マガザン阿佐ヶ谷2 2F 地図

| | コメント (0)

2026年2月27日

タムタイフード カオソーイ (阿佐ヶ谷)

R0017323002

二日前に味わった「トムヤム鍋」が忘れられず、「タムタイフード」をさっそく再訪。きっと何を食べても正解なのだろうが、次はこれと決めていたのが「カオソーイ」。もともと好物ということもあるが、あのトムヤムスープの味を考えると、カオソーイも間違いなく好みのはず。

開店一番乗りで店に入ったが、12時近くになると続々と客がやってくる。駅近くの喧噪から離れた立地ながら、前回も満席だったことを考えると、知る人ぞ知る人気店なのだろう。

ほどなくして運ばれてきたのは、生春巻とスープが寄り添う賑やかな一盆。黄色いスープに映える揚げ麺やパクチーの盛り付けが美しい。まずは、楽しみにしていたスープを一口。下の上でとろりと広がるカレースープのコク、そこに重なるココナッツミルクのまろやかな甘味。そうそうこれだと思わず膝を打ちたくなる。

パリパリの揚げ麺をスープに浸すもよし、そして中華麵と豪快にすするもよし。こんもりと盛られたパクチーの下からは、ほろりとくずれる鶏肉がゴロゴロと顔を出すうれしい驚き。セットのスープも、シンプルな野菜と肉のスープだったが、これがじんわりと滋味深くて、やはりこの店の料理が好きだと確信。

次はトムヤムヌードルで異なる麺を求めるか、あるいは、タイカレーに浸るか。店を後にしてもなお続く幸せな悩みに、当分終わりは見えそうにない。

【お店情報】
Tum Thai Food 阿佐谷南3-3-3 Y.S.Kビル 1F 地図

| | コメント (0)

2026年2月26日

青松 日替わり (阿佐ヶ谷)

R0017317002

なんとなく口が中華を求めている。久しぶりに担々麺にも惹かれるし、大好物の玉子炒めも捨てがたい。いくつか店を流し、ふと足を止めたのは「青松」の品書きの前。そこにあった日替わりの「麻婆茄子」の四文字に射抜かれる。

こぢんまりとした入口とは裏腹に、奥行きのある店内。メディアにも登場する地元の人気店らしく、客足は絶えない。けれども、小気味よい回転の速さが、限られた昼休みには何よりの安心材料。

「お熱いのでお気をつけください」の言葉とともに運ばれてきたのは、濛々と湯気を纏い、グツグツと音を立てる土鍋。そうか、こういうスタイルか。以前もいただいたことがあるが、ここの土鍋料理は好きなんだ。

主役の茄子は、油をたっぷりと吸って輝き、その熱を芯まで抱き込んでいる。一口運べば、辛味と茄子特有の甘みが口中でとろりと溶け合い、そのまま白飯へと手が伸びる。熱々の茄子と挽肉を、ご飯に乗せて頬張る贅沢。麻婆豆腐も良いが、この茄子の油を厭わぬ背徳感こそ、最高のご飯の供。今日はこれで大正解。

ご飯に漬物、かきたまスープ。デザートに杏仁豆腐がセット。ちなみに、いつもある粥の定食は、今週は蟹肉入りの粥。しじみの麺なども登場していて、次伺う際もまた、迷ってしまうことになりそうだ。

【お店情報】
青松 阿佐谷北2-13-4 地図

| | コメント (0)

2026年2月25日

タム タイフード トムヤム鍋 (阿佐ヶ谷)

R0017308002

最近気になっていたタイ料理店に初訪問。昨年6月、南阿佐ヶ谷駅近く、青梅街道沿いにオープンした一軒だ。ランチメニューは、カオマンガイやパッタイ、ガパオ、タイヌードルなど馴染みの料理が並ぶ。けれども、惹かれたのは、ランチタイムに一人で楽しめる「トムヤム鍋」。肌寒い今日のような日は、これ以上鍋日和だろう。

店内は、2人用のテーブルが5卓とカウンター席が1席あるか否かという小さな店。清潔感溢れる明るい空間に、店員さんの朗らかな笑顔が心地よく響く。

それほど待つことなく、料理が運ばれてきた。一人用の小さい鉄鍋にトムヤムクンスープがたっぷりと。驚いたのは、鍋の下で炎を上げる固形燃料。タイ料理店で、簡易コンロというのが目新しい。

まずはスープを一口。海鮮の凝縮された滋味が広がり、辛みと酸味、そしてココナッツミルクのまろやかな甘さが絶妙なトライアングルを描く。これ、すごく好きだ。具材には、ぷりっとした海老や烏賊、きのこ、香草などが躍る。イカや海老が申し分なく入っているところもうれしい。スープとご飯を別に食べても好いし、ご飯にスープをたっぷり吸わせて、その旨味を余さず吸わせて食べるのもまた格別。

これほど美味しいと、他の料理への期待も膨らんでくるというものだ。このスープの美味しさを考えると、次はカオソーイにしようか。早くも再訪の機会を指折り数えている。

【お店情報】
Tum Thai Food 阿佐谷南3-3-3 Y.S.Kビル 1F 地図

| | コメント (0)

2026年2月24日

岩戸 豚汁定食 (銀座)

R0017302002

今日出社したら、どうしても食べたいものがあった。何なら先週からずっと楽しみにしていたのだ。公式ホームページなど、各種のウェブサイトで定休日でないことを念入りに確認して、はやる気持ちを抑えて店に出向いた。けれど、店頭で待ち受けていたのは、「定休日」と書かれた無情の文知らせ。

昨日祝日だったから臨時休業だろうか。あゝ、なんという不覚。目当ては季節限定の料理だっただけに、次回の訪問まで品書きに残って言うかも心配だ。

だが、嘆いていても腹は減る。まずこの食欲のやり場を決めなくては。銀座菊正のお楽しみ定食に玉子焼きを添えるのもいいだろうし、酒の穴の茶碗蒸しも捨てがたい。そうだ、この界隈なら、まずは「岩戸」を覗いてみるのが正解だ。

店に近づくと人だかりが見え、「今日はこちらもダメか」と身構えたものの、隣のビルから出てきた人の群れだったようだ。幸い店前には行列はなく、引き戸を引けば、カウンターに空席が見える。よし、今日はここで決まりだ。

待っている間に手を伸ばしたお茶が、冷たくて心地よい。そしてほどなく運ばれてくる豚汁は、相変わらずの両手で包み込みたくなるような大ぶりの器。豚肉に人参、里芋...そして今日の大根はいつにも増して厚切りで瑞々しい。一口含めば、熱々の汁とともに旨味がじゅわりと溢れ、口いっぱいに広がる幸福感で満たされる。まぐろの漬けはタレだくで、タレだくで、ご飯にたっぷりと載せて頬張る悦びよ。

夢中で食べ進めていると、いつの間にか額が汗ばむくらいの陽気。一か月もすれば、銀座柳通りの桜が見頃を迎えるかもしれない。

【お店情報】
岩戸 銀座店 銀座1-5-1 地図

| | コメント (0)

2026年2月18日

らせん屋 牡蠣のクリーミーグラタン (阿佐ヶ谷)

R0017272002

今週は少しばかり慌ただしく、手早く食事を済ませようと数軒覗いてみたものの、厨房機器のメンテナンスやシェフの一時帰国による臨時休業の店が重なり、途方に暮れてしまった。「さて、どうしたものか」と思案したところで、近くに「らせん屋」があることを思い出す。いつも混み合っている店だが、淡い期待を込めて扉を開けてみると、珍しく席にゆとりがあった。

「らせん屋」は地元で人気の洋食店。特に、女性同士の賑やかな集まりや、ご夫婦で昼からワインを楽しむ姿も多い(なんとも羨ましい限り)。そして、この時期の「らせん屋」といえば、何をおいても「牡蠣のクリーミーグラタン」だ。

先ず運ばれてくるのは、「セット」というには立派なサラダ。瑞々しい野菜がたっぷりと盛られ、ドレッシングを2種類から選べるのも嬉しい。

そして、お目当てのグラタンが登場する。表面の焼き目からもしっかりと牡蠣の存在が確認できるというのがそそる。フォークを入れて一掬い。ふわっと立ち上る湯気と香りが、もう堪らない。ふぅふぅと熱を逃がしてから頬張れば、ぷりっとした牡蠣はもちろん、その旨味を余すことなく抱き込んだクリームソース、それをたっぷりと纏ったマカロニまでもご馳走。それに、仕上げに振られた粗挽き黒胡椒が、全体をピリリと引き締め、大人の一皿へと昇華させる。

食後には、お茶と小菓子を頂いて大満足。次はぜひ、アルコールを嗜める時間に、ゆっくりと堪能しに来たい。

【お店情報】
西洋食堂 らせん屋 阿佐ヶ谷店 阿佐谷北2-5-10 地図

| | コメント (0)

2026年2月16日

源氏 和牛肉すき焼き鍋 (荻窪)

R0017253002

昨日の暖かさが嘘のような、少しばかり肌寒い昼下がり。こういう日は、身体の芯から温まるものが恋しくなる。向かうのは、荻窪の路地裏に佇む和食店『源氏』。魚介メニューが豊富な日本料理店で、ランチも刺身に煮魚、焼魚、海鮮丼に魚介のフライが並ぶが、そのラインアップの中にいつも鍋がある。それも日替わりというのが、何とも心憎い。

店へと向かう路地の角に、その日のランチメニューが置かれている。立ち止まって今日の鍋メニューを探すと、「和牛肉すき焼き鍋」の文字。今日はこれか。玉子に潜らせる「すき焼き」の醍醐味と、たっぷりの出汁の鍋の満足感もある。短いランチタイムでも楽しめるいい料理。

暖簾を潜ると、いつも以上の盛況ぶり。「お二階でよろしければ」と案内されて上がってみると、こちらもほぼ満席。人気店だがこれほどの客入りは、初めてかもしれない。

少し時間がかかるかと覚悟したが、待つことしばし、程よい間合いで運ばれてきた。届いたすき焼き鍋は、やわらかくふつふつと柔らかく熱を帯びる。生玉子を割ってかき混ぜて、いざ。中には、牛肉の他、葱に豆腐、白菜、茸と、正真正銘のすき焼き。上等ではないが、気軽に食べるには十分な牛肉の旨味。甘辛い味に溶いた玉子を潜らせると、昼間っから贅沢をしている気分になる。

小鉢類が充実しているところも相変わらず。お浸し、サラダにお新香。ご飯に味噌汁。盛況ぶりも相変わらずで活気のあるところも好い。周りの方も皆幸せそうな顔をしているのが、人気の証だ。

【お店情報】
日本料理 源氏 荻窪5-23-8 地図

| | コメント (0)

2026年2月10日

泰明庵 せりそば (銀座)

R0017204002

うっかりしていると、あっという間に2月中旬。冬の恵みを今のうちに存分に教授しておかなければと、足を向けたのは「泰明庵」。この時期、のここへ来る目的といえば、「せりそば」である。

暖簾をくぐると、1階は溢れんばかりの活気。「お二階どうぞー!」という声に導かれ階段を上がると、こちらもほぼ満席という盛況ぶりだ。手前のテーブルに相席をさせていただいて、注文するのは、もちろん「せりそば」。

期待に胸を膨らませて待っていると、相席の方にそばが届く。どうやらお二人とも「かしわせいろ」。しかし、店内を見渡せば、かなりの人が芹のそばを注文している様子。やはりこの味を待ちわびるファンは多い。

ついに、手元にそばが届く。隣の方がこの香りが苦手なら、少し申し訳なくなるほどの野趣あふれる芳醇な香り。丼を覗けば、力強い根っこまでを含んだ鮮やかな緑がこんもりと。先ずは根っこを摘まんで一口。シャクシャクと噛むほどに、口内や鼻腔一杯にさらに深く広がる香り。そこへ蕎麦をズズッと啜り込めば、滋味深い温かい出汁の香りも相まって幸せの一杯。

帰り道、呼気に混ざる仄かに残る芹の香りと、じんわりと熱を帯びた胃袋の温かさに、思わず笑みがこぼれる。今シーズン、あと何度この幸せに浸れるだろうか。

【お店情報】
泰明庵 銀座6-3-14 地図

| | コメント (0)

より以前の記事一覧